長期的にお付き合いできるマーケティング支援会社を見つけるために、「どんな取り組みをしている会社がいいんだろう?」「自社に合ったマーケティング支援会社ってどんな会社なんだろう?」と考えたことはありませんか?本記事では、弊社がクライアントと長期的に良好な関係を築くために行っている取り組みを「アルテナにある7つの文化」として解説します。我々のことをご存知ない方のために簡単に自己紹介すると、私たちはクライアントの事業成長を目指し、担当者の方々と伴走しながら、マーケティング戦略の立案から実行までをご支援・代行する会社です。原則、スポット的なお仕事はお受けしておらず、最短6ヶ月からご支援をさせてもらっています。今ご支援しているクライアントも、創業以来お任せていただいている方や数年以上お任せいただいている、長い関係の方がほとんどです。私たちは、事業を成長させるためには短期・中期・長期と時間軸を変えながらマーケティング戦略を練る必要があると考えているため、スポットでのご支援を行なっておりません。今すぐ売上につながる施策も時には大事ですが、その施策が数年後に成長の足枷となることもあるはず。長く同じマーケティング支援会社と取り組むことは、分かりやすい指標(売上、利益、CV数など)に影響するだけでなく、目に見えにくい指標(スイッチングコスト、コミュニケーションコスト、信頼度、過去の知見・ノウハウの活用など)にも必ずプラスの影響があるはずです。本記事では、あくまで弊社の取り組みとして7つにまとめました。まだまだ完璧な取り組みではないですし、フィットする組織/しない組織があるとは思いますが、事業会社で支援会社選びに悩まれている方や、同じマーケティング支援会社の方の参考になれば幸いです。文化1. 売上都合で仕事を受けない創業当初からアルテナでは売上都合で仕事を「受ける/受けない」と決める文化はありません。むしろ、会社の事業規模やマーケティング予算の大小に関わらず「それ面白そうだね」「僕たちがやるべきだよね」となれば仕事をお受けすることも少なくありません。会社の業績が一気に上向くようなご依頼が来た時、を考えてみます。マーケティング課題を解消することで、クライアントの事業が成長するなら積極的にお受けしたいのですが、課題がマーケティング以外だった場合、私たちがお受けしたところでお役に立てない可能性があります。そういったご相談の場合は、大変申し訳ないのですが正直にその旨をお伝えせてもらっています。そのほうがお互いに幸せですから。またここでは、売上を追わないと言っている訳ではありません。当然会社として売上は追っています。ただ「お金がないから、なんでもいいから仕事を受けよう」という状況に陥らないように準備はしておくべきだと考えています。たとえば以下のような準備です。事前にキャッシュを作っておく(出資・融資・補助金・クラウドファンディングなど)自社マーケティングに投資しておく(HP、SNS、紹介、ブランディングなど)利益の出る経営状態にしておく弊社もまだまだ未熟な点が多いのですが、「お金がないから、なんでもいいから仕事を受けよう」という状況に陥らないようにできる限りの準備をしています。文化2. 施策提案は「短期・中期・長期」に分けて見直す「一気に売上を伸ばす施策は今は良いけれど、集客経路のポートフォリオやターゲット顧客との関係を考えると、数年後は悪手になっているかも」という可能性が見えた時に、私たちは必ず事前にその可能性を伝えます。時間軸を変えて施策を見直したときに、その施策が必ずしも常に良い効果を発揮しているとは限らないからです。たとえばクライアントから「すぐに売上を上げないといけない」とご相談があったとします。私たちは、会社の状況や目標をヒアリングし施策を提案させていただきますが、その際には「この施策に注力するのはあくまで直近6ヶ月間だけにしてください。それ以降は別の〇〇施策も行っていきましょう」とお伝えすることがあります。それも時間軸を変えて施策を見直した時に、数年後に施策の意味が変わってくる場合があるからです。逆に、今すぐには効果は出ないけど、数年後を見据えるとやっておいた方がいい施策なんかも早めにお話しさせていただきます。コンテンツマーケティングなんかはまさにそんな施策ですし、それ以外でも代理店施策、CRM導入、サブスク事業への転換、海外マーケティング施策(弊社のクライアントは数年後を見据えて海外で特許出願しました)といった、数年後に花開くようなご提案ができるのも、私たちが長期的にお付き合いをする前提でご支援しているからです。文化3. コミュニケーションを十分取る私たちの仕事はサービス業です。マーケティング支援のエキスパートとして、クライアントを長期に渡ってサポートさせていただきます。その中で私たちは成果を出すことはもちろん、「この人がいると助かるな」「この人信頼できるな」「頼りになるな」「人として好きだな(≒リスペクトできる)」とクライアントの担当者に思ってもらえるように振る舞わなければなりません。なんたってエキスパートですから。頼りになるのが当たり前ですよね。だからこそ私たちは、十分にクライアントとコミュニケーションを取り、担当者の不安や悩みに敏感に反応することを意識しています。また私たちのことも沢山知っていただき、相互理解を深めるよう努力しています。(コミュニケーションコストを下げるために日頃から細かくコミュニケーションを取るのは、チーム運営の定石ですよね)十分なコミュニケーションがチームをスムーズに動かし、素早く的確なマーケティングの実行につながると考えているからこそ、対面 ・電話・ チャットなど、お客様に合った方法でその都度コミュニケーションを取るように心がけています。文化4. 悲観的な状況の時こそ、より親身に会社の経営状態が深刻なときや、コロナ禍に代表されるような外部要因で一気に状況が悪化した時こそ、私たちは親身に振る舞うようにしています。実際にこれまでも「コロナ禍の影響による、マーケティング予算削減の相談」「支払サイト調整の相談」などありましたが、突っぱねるようなことはせず、私たちができる最大限の丁寧な対応をおこなってきたつもりです。そんなご相談をいただいたクライアント達とも、いまだにお取引が続いています。もちろん利害関係ありきの法人間取引ですので、対応できる相談には当然限度がありますが、悲観的な状況な時にいなくなってしまうような支援会社では長期的にお付き合いいただくのは難しいと考えています。ビジネスは良い時もあれば、当然悪い時もありますから。文化5. マーケティング以外の課題にも足を突っ込むマーケティングが上手くいかない理由が、マーケティング施策そのものとは限りません。むしろ、商品・サービス、マネジメント、予算、人材など別に原因がある可能性は大いにあります。上手くいかない理由がマーケティング施策以外にあるのに、マーケティング施策でなんとかしようとするのはナンセンスでしょう。私たちは、マーケティング以外のお話しも沢山させていただきます。適切に回答できていないこともあるかもしれませんが、私たちが事業を行う中で得た知識やノウハウがお役に立てることもあるはずです。実際に「マーケティング以外でお困りのことはないですか?」という質問から始まり、商品開発や資金調達などの相談をいただき、私たちの意見が反映されることも少なくありません。その点に関して私たちはプロではないので報酬をいただくことはありませんが、やはりマーケティングを効率よく成功させるためには、マーケティング以外の課題にも着目して修正していくことが大切だと言えるでしょう。文化6. win-winの関係、三方よしが実現できないなら受けない下の記事でも記載しているように、長期的に良好な関係を築くためには、片方が犠牲になる関係性は続かないと考えています。また二社間だけでなく、社会的な良さも含めた、三方よしが実現できる良い商品でなければ続きません。そのため弊社では、お問い合わせの時点で「これは一部の人には良いけど、一部の人には嫌な思いをさせるかもしれない」「この商品が広まると傷付く人も増えるのでは?」と疑問に感じたものはお断りさせていただいてます。アルテナのメンバーには「素晴らしい商売をもっと広めたい」という想いがあります。そのため、win-winの関係が作れる、三方よしが実現できる商品(サービス)をご支援すると決めています。「犠牲」の上に「貢献」は成り立たないと私たちは考えます。誰かが我慢しないといけない構造は継続困難であり、「ビジネスとは継続性だ」という真理から考えても、誰も損しない構造が必要ではないでしょうか。引用:8つの指針で表す、わたしたちが目指す人物像文化7. KPIは疑う対象KPIはあくまでKGIを達成するための仮説です。マーケティング支援会社の中には、「KPIさえ伸びていれば当然KGIも伸びているはず」とKGIの結果を確認していないパターンも多いです。KPIはあくまで「それを伸ばせば、KGIが伸びるはず」という仮説のもの設置した指標ですので、KPIもKGIも両方確認する必要があります。仮説が間違うことは大いにありますから。当たり前すぎる話ではあるのですが、私たちはKPIだけでなくKGIも細かく確認し、追いかけます。そして、KPIは定期的に疑う対象だとメンバー全員が理解し、都度分析を行なっています。まとめ今回まとめた「7つの文化」は、私たちがクライアントと長期的に良好な関係を築こうとする中で自然発生的に生まれたものです。文化1. 売上都合で仕事を受けない文化2. 施策提案は「短期・中期・長期」に分けて見直す文化3. コミュニケーションを十分取る文化4. 悲観的な状況の時こそ、より親身に文化5. マーケティング以外の課題にも足を突っ込む文化6. win-winの関係、三方よしが実現できないなら受けない文化7. KPIは疑う対象冒頭にも書いた通り、まだまだ完璧な取り組みではないですし、追加・改良の余地は無限にあります。今後も都度言語化し、事業会社で支援会社選びに悩まれている方や、同じマーケティング支援会社の方の参考になれば幸いです。こちら事例記事は、こういった関係づくりを褒めていただき、その取り組み方を書き起こしたものになります。併せてこちらも読んでいただけますと幸いです。関連記事:スタートアップの起業家に必要な、スピードを落とさず戦略・施策を適切に選択できる「相談役」兼「実行役」