Instagramを運用する場合、認知を広げる方法、ファンになってもらう方法、リーチ数を増やす方法など、集客に繋がる方法を一番に考えているかと思います。しかしながら、企業がInstagramを運用する場合は、信頼を失わない投稿も心がけなければいけません。商品が素晴らしくファンも増えてきているのにInstagramの投稿によって、ファンが離れてしまうケースも中にはあります。Instagramは多くの人に見られる分、認知の広がりも凄まじいですが、一方でマイナスイメージが広がるスピードも早いです。今回は、Instagram運用において最低限注意しなければならないことを細かく解説します。これからInstagramを始める方、今現在運用をされている方にとって参考になれば幸いです。1.誰かを傷つける投稿はしない当然ながら、企業が運用する場合は誰かを傷つけるような表現は良くありません。競合の製品を企業アカウントで批評したり、誰かの悪口になるような表現をしたり、馬鹿にしたような投稿は避けましょう。稀に「炎上商法」といい、あえて批判を浴びるような投稿をして注目を集めたり話題を集める方法もあります。しかしながら企業が意図して行う場合は、マイナスの方が大きくなることが多いので避けたほうが良いでしょう。Instagramのコミュニティガイドラインにも次のような記載があります。脅迫や嫌がらせとして公開した個人情報、繰り返し発信される迷惑メッセージは削除されます。人種や民族、国籍、性別、性同一性、性的指向、信条、障がい、病気を理由に個人への暴力や攻撃を促すことは絶対に認められません。公共および個人の安全に害を及ぼす深刻な脅威となる投稿は許可されません。Instagram - コミュニティガイドラインInstagramに上記のような投稿だと判断された場合、投稿が削除されるだけでなくアカウント自体も使用できなくなる可能性もあります。2.モラルに反する投稿はしないモラルとは「人が現実社会において守るべきとされる規範」のことを言います。昨今SNSではこのモラルを重要視するユーザーが増えているように感じます。犯罪や法律に抵触していなくても、モラルに違反した場合は炎上に繋がりやすくなります。画像引用:情報モラルに関する最新事例・事件集 - 日本文教出版情報モラル副読本たとえば、住宅系の会社が建築している現場で遊んでいるような投稿や、ふざけた投稿をして炎上したアカウントも見かけます。犯罪ではないものの「人の家で勝手に遊ぶなんて」「これから買うお客さんに失礼だろう」などと多くの批判が集まり、企業の信頼は一気に下がってしまいます。3.ユーザーからの反応を放置しないユーザーからの反応は放置しないことをオススメします。ユーザーからコメントやダイレクトメッセージなどを通して、意見や質問が来たらしっかりと返しましょう。コメントやDMをくれたユーザーからの信頼だけでなく、それらを見ているユーザーからの信頼にも関わってきます。また、Instagramはフィードのランク付けとして、コメントも重要な指標としています。投稿に関する情報。これは、投稿の人気度と、投稿自体の一般的な情報に関するシグナルです。人気度は、何人がその投稿に「いいね!」したか、投稿への「いいね!」、コメント、シェア、保存がどれだけ早く実行されたかを見ます。一般的な情報は、投稿日時、投稿に付けられた位置情報(ある場合)などです。Instagramのランキングを解説 - Instagramたとえばコメント欄で多くのコメントを貰っているのに、何も反応せず放置している場合、ユーザーからの信頼を落とすだけでなく、Instagramのリーチ数にも悪影響が出てきます。一部だけ返す、コメントへのいいねで見たことを示すなど、できることはしっかり行いましょう。4.著作権を侵害する投稿はしない企業アカウントを運用する場合、著作権の侵害にならないよう注意することが必要です。著作権とは、他人の著作物を私的利用を超えた範囲で使用することです。たとえば、芸能人の写真を勝手に投稿している違法ダウンロードした画像を勝手に使っているアニメキャラクターを勝手に使うなど、基本的に企業が運用する場合はすべて私的利用の範囲を超えることになるため、著作権の侵害に該当します。フリー素材を使ったり、独自の写真や動画を使用して運用しましょう。Instagramへ投稿した画像が著作者人格権を侵害したとみなされ損害賠償請求が要因された事例もあります。参考記事:SNSに投稿した画像が著作者人格権を侵害するとして損害賠償請求が認容された事例 - 内田・鮫島法律事務所5.関係のない人や物の映り込みに注意する関係のない人や物の映り込みに注意しましょう。まず人物においては基本的に許可なく勝手に乗せるのはNGです。たとえば、人通りの多い場所で撮影していて関係のない人の顔や声が入っていたら、モザイクをするなどの加工を施しましょう。物においてもなるべく関係がなければ映り込みは避けたほうがよいです。売り込みで心象を悪くしてしまう代表的な例が以下のような映り込みです。タバコの吸殻資料(個人情報の有無関係なく)車のナンバープレート食べ物のゴミや食べかけの料理関係のない人仮に許可をもらっていても。なるべく投稿の主旨とは関係がない物はなるべく映り込まないようにするのが得策です。6.嘘や事実と異なる投稿をしない嘘や事実と異なる投稿はやめましょう。すでに販売終了している商品をPRするような投稿や事実かどうか確かめていない情報などの発信は避けましょう。意図的に事実と異なる投稿をするのはもってのほかですが、うっかり事実とは異なる内容を投稿してしまうケースもあります。たとえば、従業員がフェイクニュースを信じてしまい、その情報に沿った情報を発信してしまうケース。誤って間違った商品情報を投稿してしまうケースなども起こり得ます。7.ブランドイメージを毀損するような投稿をしないブランドイメージを毀損するような投稿も避けるべきでしょう。顧客がもつ商品に対するイメージを悪い意味で覆してしまう投稿は、顧客やファンが離れてしまう可能性があります。Instagramでは特に世界観が重要視されます。たとえば、高級ブランドを謳っている企業が、他の商品に対して誹謗中傷をしていたり、あからさまに比較している投稿をしていたら、ユーザを不快にさせる可能性があります。8.誇大表現を使った投稿はしない誇大表現とは「実際以上に大げさに言うこと」を指します。つまり実際の商品をよく見せたいがあまり、少し盛ってしまったり断定的な表現をしてしまうことです。広告であれば誇大広告として景品表示法により規制されます。景品表示法は以下の規制があります。不当表示規制:消費者を誤認させるような不当な広告表示の規制景品規制:消費者の判断を誤らせる原因となる過大な景品提供の規制参考記事:事例でわかる景品表示法 - 消費者庁たとえば、自社の化粧品を投稿する際に、根拠が明確ではないのに「絶対に治る」「シミが消える」といった断定的な表現や誤解を招く表現は、誇大表現に該当します。その他にも、実物とはかけはなれた写真を使ったりすることで誤解を招き信頼を失ってしまうので絶対に控えましょう。さいごにInstagramはフォロワーの多い少ないに関わらず、色んな人の目に触れます。いかに上手くいっている企業でも、誤った投稿一つで状況は一気に悪化します。企業で行う場合は、ガイドラインや従業員への周知を徹底して、リスクを最小限に抑える努力も必要です。今回の解説を参考に、社内でルールを決めていただきプラスに働くようなInstagram運用を行っていただけたらと思います。