Googleアナリティクスを導入したばかりの方の中には、コンバージョン設定の重要性やコンバージョン設定が正しいのか不安な方もいるのではないでしょうか?GoogleアナリティクスでWebサイトの分析を行うには正しいコンバージョンの設定が必須になります。コンバージョンの設定は計測のためだけではなく、Web広告を運用する際や、メルマガ・SNSの効果を測る際にも役立てる事が出来るので、非常に重要な設定です。本記事ではコンバージョンの重要性と2つの設定方法を紹介していきます。コンバージョンとは?Googleアナリティクスのコンバージョンとは、ビジネスにとって価値のあるユーザーアクションを指します。価値あるユーザーのアクションとは、店舗への来店予約や商品の資料請求、ECサイトでの商品購入などのことで、このビジネスに最も重要なユーザーのアクションを分析することでマーケティングの効果を高めることが期待できます。参考記事:[GA4] コンバージョンについて -アナリティクスヘルプ-コンバージョンデータ重要性と4つの活用方法前項で述べたように、コンバージョンはビジネスにおいて最も重要なアクションで、計測したコンバージョンデータには4つの活用方法があります。以降ではそれぞれの重要性と活用方法について解説をします。【活用方法その1】レポートの作成ができるコンバージョンの計測が重要な理由の1つ目は、コンバージョンに関するレポートの作成ができるようになる事です。指定した価値ある行動(コンバージョンイベント)を指定して、最も行われているコンバージョンイベントの確認やコンバージョン率などを判別できるようになります。【活用方法その2】コンバージョンに基づいたデータをGoogle広告に送れる2つ目の理由はコンバージョンに基づいたデータをGoogle広告に送れることです。GoogleアナリティクスのコンバージョンはGoogle広告にインポートすることができ、自動入札機能の最適化に使用することができます。Google広告では、Google広告で設定したコンバージョンの計測だけでなく、Googleアナリティクスで計測されたコンバージョンのイベントをGoogle広告に取り込むことができます。これにより、Google広告内で読み込むデータが増え、入札のターゲティング精度が向上します。また、Googleアナリティクスではオーガニック流入のコンバージョンデータも計測しているので、これらのデータをインポートすることで、Google広告の機械学習だけでは配信対象の検討に上がらなかった新たなユーザーへの広告配信が考えられるようになります。【活用方法その3】コンバージョンに貢献度が振り分けられる3つ目の理由は、コンバージョンに対する貢献度を明確に振り分けることができます。ユーザーがコンバージョンに至るまでには、複数の媒体を経由することがよくあります。たとえば、広告からの流入でWebサイトを知り、一度離れた後に検索から再訪して商品を購入するといったケースです。この場合、コンバージョンに貢献したのは検索からの流入かもしれませんが、Webサイトを知るきっかけとして広告が重要な役割を果たしています。単にコンバージョンに至った媒体だけを見て判断し、コンバージョンに繋がっていない媒体を削減してしまうと、結果的にコンバージョン数を減少させてしまう可能性があります。そのようなリスクを防ぐ為にGoogleアナリティクスでは、コンバージョンに至る経路とその経路の貢献度を振り分けた指標(アトリビューションモデル)が確認できるようになっています。アトリビューションモデルに関しては弊社の別記事で詳しく解説をしているので参考にして頂けると嬉しいです。関連記事:Googleアナリティクスのアトリビューションモデルとは?モデルの種類とデータの確認方法を解説【活用方法その4】一度購入したことのあるユーザーに絞ったリストが作成できる4つ目の理由は、一度購入したことのあるユーザーに絞ったリストが作成できることです。ユーザーによっては、商品やサービスの購入が複数回発生する場合もあります。一度購入しているユーザーは商品の良さを詳しく知っている可能性が高い(商品がいい場合に限る)ので、新規のユーザーと比べて購入に至ることが多い傾向があります。そのようなユーザーに複数回の購入を促したい場合には、購入者のリスト(コンバージョンのデータ)が必要になります。一度購入したユーザーのリストを作成する為にも、コンバージョンの設定はを行うと良いでしょうコンバージョン設定の事前準備と2つの設定方法コンバージョンのイベント(価値ある行動)はWebサイトによってさまざまです。よって、コンバージョンの設定方法はWebサイトによって異なりますが、基本的なコンバージョン設定には2つの方法があります。本項ではコンバージョン計測に必要な事前の準備と「GTM(Google tag manager)を使用したコンバージョン設定」・「GA4(Google アナリティクス)に直接書き込む」2つの方法について解説をします。コンバージョン計測の事前準備2つの方法を紹介する前に、コンバージョンを計測するためにはGTMとGoogleアナリティクスを導入する必要があります。どちらの方法を使用してもコンバージョンの計測は可能ですが、GTMを使用してコンバージョンの設定をすることをおすすめします。理由としては、GTMはGoogleアナリティクスのコンバージョン設定だけではなく、Facebook広告やGoogle広告など、その他の媒体のコンバージョン設定を行う際や変更する際に一元管理ができるため、多くのツールを使用していくにつれて、管理が楽になるからです。ただし、GTMを使用する場合はGoogleアナリティクスと連携をさせる必要があるので、必ず連携されるようにしましょう。それぞれの導入の方法とGTMの連携方法については弊社の別記事にて詳しく解説をしているので、導入の参考にして貰えると嬉しいです。参考記事:Googleアナリティクスの導入方法とやっておきたい初期設定。初めての方がつまずかないように、画像付きで解説します。参考記事:Googleタグマネージャー(GTM)の導入方法。導入までの2ステップと3つのメリットをご紹介。参考記事:Googleタグマネージャー(GTM)にGoogleアナリティクスを設定する4ステップ。GTMを導入するメリットも紹介GTMを使用したコンバージョンの設定方法以下では、GTMを使用したコンバージョンの設定方法を解説していきます。始めにGTMを開きます。(下図赤枠)GTMを開いたトップページから「新しいタグ」をクリックします(下図赤枠)切り替わった画面から任意でタグの名前を設定して、「タグの設定」をクリックします。(下図赤枠)クリック後に表示される右カラムから「Googleアナリティクス」をクリックします。(下図赤枠)クリックするとさらに右カラムが切り替わるので、「Googleアナリティクス:GA4イベント」をクリックします。(下図赤枠)クリック後に切り替わった画面から「測定ID」に自身が使用しているGoogleアナリティクスの「測定ID」を入力します。(測定IDはGoogleアナリティクスの管理画面ウェブストリームの詳細から確認ができますので、測定IDの確認手順も以下で紹介します。)※以下「測定ID」の確認手順を紹介します。初めにgoogleアナリティクスを開いてホーム左カラムから「管理タブ」をクリックします。(下図赤枠)クリックした後に切り替わった画面から画面右下の「データストリーム」をクリックします(下図赤枠)データストリームのクリック後に確認したいデータストリームをクリックします。(下図赤枠)クリック後に表示される画面で「測定ID」が確認できます。(下図赤枠)GTMに戻り、正常にIDを検知した後に計測するイベント名を任意で設定して、画面右上の「保存」をクリックします。(下図赤枠)設定の完了後に「トリガー」の作成を行います。初めに「トリガー」をクリックします。(下図赤枠)クリック後に表示される右カラムの画面右上の「+」をクリックします。(下図赤枠)クリック後に切り替わった画面の「トリガー設定」をクリック後に必要なトリガーを選択します。(今回はサンクスページが表示された場合にコンバージョン計測がされるような設定を行いますので、ページビューを選択します)(下図赤枠)選択すると画面が切り替わります。「一部のページビュー」にラジオボタンを切り替えた後に「Page URL」を選択し、コンバージョンを計測したいページ(サンクスページ)のURLを入力します。(下図赤枠)URLの入力が完了したらトリガーの名前を任意で設定して「保存」をクリックします。(下図赤枠)クリック後に画面が切り替わります。作成内容を確認して、画面右上の「保存」をクリックして設定は完了です。(下図赤枠)コンバージョンの設定が完了していますが、GTMでは「公開」をするまでコンバージョンの設定が反映されません。また公開前に、実際のWebサイト上の行動で正しく計測されているのGTMでは確認ができるので、必ず「プレビュー」を使用して確認をしましょう。(下図赤枠)画面中央の欄に計測したいページのURLを入力します。入力後にWebサイトページが開きますので設定したコンバージョンのアクションを行います。(今回はサンクスぺージが表示されるお問い合わせです)コンバージョンのアクションが完了したところで、GTMのイベントマネージャーに先程設定したコンバージョンのイベントが発火しているのかの確認を行います。画面上部の「TagsFired」の欄に設定したコンバージョンのイベントが表示されていれば正常に動作をしています。正常な動作の確認が完了したら、イベントマネージャーを終了してGTMトップ画面の「公開」をクリックしてコンバージョンの設定が完了です。Googleアナリティクスを使用したコンバージョンの設定方法始めにGoogleアナリティクスを開きます。(下図赤枠)GoogleアナリティクスのTOPページ左カラムから「管理」タブをクリックします。(下図赤枠)クリック後に切り替わった管理画面から「データの表示」をクリックして「イベント」の順にクリックをします。(下図赤枠)切り替わった画面の右上にある「イベントの作成」をクリックします。(下図赤枠)切り替わった画面から任意のイベント名とコンバージョンの設定を行います。(今回はサンクスページが表示された場合にコンバージョンとして計測する設定にしてあります)設定内容については以下の画像を参考に設定をして頂けると幸いです。全ての項目を入力した後に画面右上の「作成」をクリックしてイベントの作成が完了です。(下図赤枠)イベントの作成が完了したら、前項の「管理」画面まで戻って頂き、画面左カラムから「データの表示」をクリックして「コンバージョン」をクリックします。(下図赤枠)切り替わった画面から「新しいコンバージョンイベント」をクリックします。(下図赤枠)クリック後に表示された右カラムから先程、設定したコンバージョンイベントの名前をそのまま入力します。(イベント名が異なるとコンバージョンとして計測がされないので、イベント名をコピーすることをおすすめします。)イベント名の入力が完了したら、「保存」をクリックしてコンバージョンの設定が完了です。(下図赤枠)まとめ今回はGoogleアナリティクスのコンバージョン設定の重要性や4つの活用方法について解説をしました。初めてコンバージョン設定をする方にとっては少し難しく感じる事もあるかもしれませんが、今回の記事を参考にコンバージョン設定をして頂けると嬉しいです。また、今回の設定方法はコンバージョンだけに関わらず、基本的な設定方法や操作手順はそのほかのイベント(サイト内のユーザー行動)の計測にも応用することができます。今後、Webサイトの分析を行っていく上で多くのイベントを作成していくと思いますので、基本操作の確認としても使用して頂けると嬉しいです。関連記事:やるべきことを2つに絞り、コンバージョン数が160%増加した改善事例(製造業マーケティング戦略)