お客さまとのコミュニケーション手段として非常に重要なツールとなることの多い「LINE公式アカウント」。活用されている企業も多く、すでに多くの「友だち登録」を獲得しているアカウントもよく見かけます。さてそんな、多くの「友だち登録」を獲得したけど、もっと良くするにはどうしたらいいの?メッセージを改善していくためには何ができるの?という方に活用いただきたいのが「A/Bテスト機能」です。設定が非常に簡単で、改善する際にとても重宝するのですが、使われていないことも多い機能です。本記事ではそんなLINE公式アカウントの「A/Bテスト機能」について、概要から使えるシチュエーション、利用手順をまとめました。LINE公式アカウントの「A/Bテスト機能」の概要LINE公式アカウントの「A/Bテスト機能」とは、複数のメッセージを、任意で分けられたユーザーに配信し、どのメッセージが最も効果的か比較検証する機能です。また一部のユーザーでメッセージのA/Bテスト(※)を行い、A/Bテストの結果を元に効果の高いメッセージを残りのユーザーに配信することができるため、より最適化されたメッセージの配信を行うことが可能です。ただし、パフォーマンスが良かったメッセージを残りのユーザーに配信することもできるのはテスト開始から3日以内に限ります。※画像参照元:【LINE公式アカウント】A/Bテスト機能で判明!CTRが高いメッセージ配信とは - LINE for Business※ A/Bテスト...2つの施策の良否を判断するために、比較検討するための試験のこと。参照:A/Bテスト - Wikipedia「A/Bテスト機能」が使えるシチュエーションとは?LINE公式アカウントの「A/Bテスト機能」は以下のようなシチュエーションで利用することができます。投稿Aと投稿Bのどちらのパフォーマンスがいいか知りたい最適な投稿を多くのユーザーに配信したいので、事前に投稿内容のテストをしたいPDCAサイクルに則って投稿内容を改善していきたいLINE公式アカウントを運用していく中で、上記のようなシチュエーションは非常に多いですよね。せっかく「友だち登録」をしてくれたユーザーとLINEを通じてコミュニケーションを取るのであれば、より喜んでもらえる投稿、多くの人に興味を持ってもらえる投稿、悩みや課題が解決されるような投稿を行いたいものです。「A/Bテスト機能」では、「施策の比較」「施策のテスト」「施策の改善」を行うことが可能ですので、自社の運用状況や目的に合わせて使ってみてください。2つの注意点「A/Bテスト機能」には2つの注意点があります。利用する前に、以下の2点を確認しておきましょう。「アプリ版 管理画面」からの利用ができないLINE公式アカウントは、主にスマートフォンから操作する場合の「アプリ版 管理画面(iOS Ver / Android Ver.)」と、主にPCから操作する場合「Web版 管理画面」の2箇所から操作することが可能です。しかし「A/Bテスト機能」は「アプリ版 管理画面」からの利用ができず、「Web版 管理画面」から利用する必要があります。ご利用の際は注意しましょう。5,000人以上のターゲットリーチが必要「A/Bテスト機能」を利用するには、ターゲットリーチが5,000人以上必要です。ご利用の際は十分なターゲットリーチがあるかどうか、確認しておきましょう。なおターゲットリーチは「Web版 管理画面」の「分析」>「友だち」から確認することが可能です。(下画像参照)ただしメッセージを配信する際の「配信先」で配信対象を絞ってしまうと、実際の配信対象となるターゲットリーチが画像赤枠の値より小さくなってしまうことがあるので、注意しましょう。利用手順・設定方法「A/Bテスト機能」の利用手順を解説していきます。1.まず最初にLINE公式アカウントの「Web版 管理画面」から「メッセージ配信」>「メッセージを作成」と遷移します。「配信先」や「配信日時」を設定し、「A/Bテストを作成」にチェックを入れます。2.チェックを入れると「テスト名」「テスト対象」を入力できます。「テスト名」は任意の名称を入力してください。「テスト対象」はターゲット推計のうち、何%のターゲットでテストを実施するか指定するものです。項目説明対象ユーザーA/Bテストの配信対象数ですバリエーションあたりバリエーション1つ当たりの配信対象数です対象外ユーザーA/Bテストを配信しない残りのメッセージ配信対象数です参照:A/Bテストメッセージ - LINE for BusinessA/Bテストによる配信のみで全ターゲットに配信したい場合は「100%」に設定しましょう。A/Bテストを本配信に向けたテスト配信と位置付けている場合は、おおよそ「〜30%」の値を設定すると良さそうです。(ただし指定したターゲット推計によって、「バリエーションあたり」の値が2,500未満になるとメッセージの配信ができないので注意しましょう。)その後、任意の「バリエーション名」とメッセージの内容を入力します。このバリエーション(画像青枠の「A」「B」)がA/Bテストの配信メッセージとしてユーザーに届きます。設定を完了したら「配信」をクリックします。3.配信が完了すると「分析」の「メッセージ配信」に結果が表示されます。画像引用元:A/Bテストメッセージ - LINE for Business4.詳細画面でバリエーションごとに結果を確認することも可能です。またその後、配信したいバリエーションの「配信」をクリックすると該当バリエーションの残りの配信対象に配信されます。まとめLINE公式アカウントの「A/Bテスト機能」は非常に簡単な設定でありながら、メッセージの改善や最適化に非常に役立つ機能です。ターゲットリーチが5,000以上無いと利用できないという制限がありますが、多くの「友だち登録」を獲得できているアカウントであれば、この機能を使いながらメッセージの改善をしていくのが最も効率が良いです。ぜひこの機能を活用して、お客さまとのコミュニケーションをより良いものにできると良いですね。社内で作った記事などのコンテンツを届ける方法はLINE公式アカウント以外にもありますので、組み合わせて有効活用していきましょう。関連記事:記事は公開して終わりじゃない。記事をユーザーに届けるためにできる8つの方法