広告運用を広告代理店に依頼する理由は「集客に繋がる広告運用をしてもらうこと」「広告運用を任せて本業に集中すること」など、さまざまあると思います。しかし弊社にご相談いただく方々からは、以下のような悩みをよく聞きます。広告代理店からレポートが送られてくるけど何を伝えたいかわからなかった広告代理店の担当者が中期的なロードマップを敷いてくれなかった連絡の頻度が少なくどんな運用をしてるかわからなかった広告文やバナーの質が低かった施策の意図がわからず不安だった求めている内容と提供される内容のギャップにより満足に至らなかったケースを良く耳にします。しかし私は、これらの悩みはコミュニケーションの取り方や内容次第でほとんど解決されるのではないかと考えています。もちろん成果が出ない原因にはさまざまな問題があり、コミュニケーションだけではどうしようもない場合もあります。しかしコミュニケーションによって相互理解が進み、信頼関係が生まれることで広告成果やそれ以外の恩恵を受けられるケースもあるのではないでしょうか。本記事では私たちの経験をもとに、すぐに実行できる広告代理店とのコミュニケーション方法や成果につなげるためのちょっとした工夫を解説していきたいと思います。具体的なコミュニケーション方法私たちの経験や気付きをもとに、コミュニケーションにおける具体的な方法を事例を交えながら解説していきます。ささいな内容や「当たり前でしょ。」と思うようなものもあるかもしれませんが、日々のコミュニケーションで取り組めていないようなケースがあれば、ぜひ参考にして頂けたらと思います。わからない専門用語はその場で確認そもそも広告代理店は専門用語をつかいすぎないように配慮すべきですが、広告業界だけでなく、あらゆる業界に専門用語は多くあります。その業界では当たり前に使われるため、一般用語のように自然と使ってしまうケースをよく見ます。専門用語を雑談で使う分には、一部の単語がわからなくても前後の文脈から察することができるため問題なく会話が進みます。しかし、わからない専門用語を施策を考える会議や報告など重要なシーンで、そのままにしてしまうと解釈の違いや勘違いでトラブルが起こってしまう可能性があります。わからない専門用語が出てきた場合は、その場で意味を確認するか、もしくは一般用語での説明をもらうことでスムーズに理解も進みます。目的・目標は適宜すり合わせ目線を合わせる目的、目標を広告代理店と適宜する合わせ目線を同じにすることで、施策に対してこれまで以上に納得感を持つことができます。目的、目標といっても認知向上、リード獲得、データ収集など広告における短期的な目標から、「来期までに売上を◯%向上させる」「自社のマーケティング担当者の知識を向上させる」といった会社の中期的な目的など、さまざまあると思います。広告施策やマーケティング施策は、この目的や目標によって大きく変わります。そのため、小さな目標大きな目標、短期の目標、長期の目標などなるべく細かくすり合わせ目線を合わせます。そうすることで広告代理店は目標に沿った施策立案ができるようになります。関連記事:顧客の関心が高いブログを使って、新規の獲得顧客を増やしたWeb広告の改善事例事業に関連する情報は積極的にシェアしてもらう代理店は「情報」を武器のひとつとしています。業界の最新情報やトレンド情報、競合他社の動きなど常にアンテナを張っていることが多いです。そのため広告代理店には、あらかじめ事業に関連する情報を共有してもらうようお願いすることをオススメします。その情報をもとに他のマーケティング施策や事業改善に活かすことができれば、広告代理店へ依頼する価値がさらに向上するのではないでしょうか。弊社の場合、クライアントに対して以下のような情報を共有することが多いです。クライアントや競合他社の商品を使ってみての感想別のクライアントの成功事例やナレッジ競合他社の口コミや新商品市場の最新情報や調査結果法改正や補助金などの制度について事業と関連するニュースや、最新情報、競合の動きなどの情報は広告だけでなく、マーケティング施策全般に活かしてもらえるように共有しています。施策アイディアを発散できるような場を設ける広告代理店と広告主がお互いに施策アイディアを発散できる場を設けることで、より良い施策が生まれるケースがあります。一方のみで施策を考えるよりも、双方で意見を交わすことによって課題や問題点をすぐに洗い出すことができるため、実行までのスピードが上がります。それだけなく広告代理店が持っている情報と広告主側が持っている現場の情報を発散的に話すことで、新たな気付きや発見が生まれより良い施策に繋がることもあります。ここで気をつけたいことは、一方的に提案を求めるのではなく「一緒に考える時間」を設けることです。AかBどちらの施策が良いかという議論よりも、新たなCという施策を生み出せるような意見交換の場を設けることでより良い場になるでしょう。関連記事:顧客の関心が高いブログを使って、新規の獲得顧客を増やしたWeb広告の改善事例実際に商品やサービスに触れてもらう広告代理店担当者に対して、広告の対象となる商品に触れてもらう、もしくは体験してもらうことをオススメします。商品やサービスを利用、もしくは体験してもらうことで、より深くエンドユーザーを理解してもらいやすくなります。「どんな人が来店をするのか」「商品を使うとどんな気持ちになるのか」など実際に触れることでより、ターゲットの解像度が上がり施策に反映させることができます。私たちもできるだけクライアントの商品やサービスと利用したり、店舗や販売会場に来店するようにしています。実際にエンドユーザーと同じ体験をして、施策を改善し成果が向上した事例もあります。体験してもらうことが難しい商品の場合は、購入現場や利用した方の話を直接聞ける機会があるだけでも解像度は一気に上るはずです。リードの内容は頻繁に共有する広告代理店に依頼している広告経由のリード(見込み客)は、「どんな方から」「どんな内容だったのか」など細かく共有しましょう。広告代理店は運用している広告の管理画面にある情報を参考にしながら改善を行います。しかし管理画面に残るデータが必ずしも改善に活きるとは限りません。なぜなら、アプリイントールやネット通販広告など広告内で購入まで至る商品以外は、必ずしもリードを獲得が売り上げに繋がるとは限らないからです。広告はあくまで最終的な売上を伸ばすために行います。そのためリード獲得はあくまで通過点であり、重要なのは売上に寄与するリードが獲得できているかどうかです。たとえば、お問い合わせ数増加を目的とした場合、広告の管理画面上で多くコンバージョンが発生していても、営業電話だったり意欲が限りなく薄いものであれば、広告の成果が良いとは言えません。そうならないためにも、リードの内容を細かく共有し、実際に売り上げに繋がる広告になっているかどうかを伝え正しい改善を行ってもらうことが重要です。正直な感想やフィードバックをもらえる関係性をWeb広告の成果は、広告の設定だけでなく多くの事象が相互に影響し合っています。たとえば、「ホームページやランディングページの質」や「商品の差別化要素や強み」「市場自体の要因」なども広告の成果に大きく影響を与えています。もちろん広告代理店は広告のプロである以上、広告という手段を使って成果を最大化させることが求められます。しかしながら「プロなんだから広告で成果を上げて欲しい」という一方的な要求だけでは本質的な改善に繋がらなくなってしまう可能性があります。広告代理店が専門家としてフラットな意見を言える関係になることで、集客に繋がるホームページになったり、より良い商品・サービスになったり、結果的に意見が中長期的な資産になることもあります。コミュニケーション手段は目的によって使い分けるコミュニケーション手段は、目的によって使い分けると良いでしょう。目的別のオススメするコミュニケーション手段を解説します。まず、日々の細かい進捗共有やご相談はメールやチャットツールをオススメします。一番の理由は文字として残るため何度も確認できるからです。文字に残らない電話などで済ましてしまうと忘れた場合何度も確認しなければならないので、なるべくテキストベースで行うことをオススメします。施策を考える際や、イラストなどイメージの共有を必要する場合はZOOMなどのビデオコミュニケーションツールを使用します。ビデオツールであれば図解や実際の画像を用いて話すことでできるため、理解がしやすくなります。喜びの報告や困っていることなど感情が伴う内容を伝える場合は、電話など口頭でニュアンスが伝わるツールが良いでしょう。テキストから伝わる感情と口頭から伝わる感情はまったく違うため、温度感を伝えるためにも口頭でのコミュニケーションが良いと思います。まとめ広告代理店と良好な関係を築くためのコミュニケーション方法についておさらいをします。わからない専門用語はその場で確認目標は適宜すり合わせ目線を合わせる施策アイディアを発散できるように場を設ける事業と関連性の高い情報は積極的にもらう実際に商品やサービスに触れてもらうリードの内容は頻繁に共有する正直な感想やフィードバックをもらえる関係性をコミュニケーション手段は内容によって使い分けるコミュニケーションを軸に広告代理店と信頼関係を築くことで、これまで以上に広告代理店に依頼するメリット感じられると思います。冒頭でお伝えした悩みを持つ方には、ぜひ、ひとつだけでも実践していただき変化を感じていただけたら幸いです。関連記事:顧客の関心が高いブログを使って、新規の獲得顧客を増やしたWeb広告の改善事例