Webマーケティングは、時代によってさまざまな施策が登場します。インターネット黎明期ではバナー広告が主流でしたが、そこから電子メールの普及でメルマガがマーケティングの施策として登場し、SEO、SNS、SNS広告などインターネットの進化に合わせて、さまざまな施策を行えるようになりました。これまでは主に広告でユーザーと接点を設けていた企業も、SNSで繋がったり、検索したユーザーとブログで接触するなど、時代と共に接点のバリエーションが増えました。では接点を増やすために、企業は様々な施策をやれば良いのか?と言われると、そういうわけでもありません。限られたリソース(時間や資金)の中で、ただ手数を広げるということは、それぞれの質を犠牲にしてしまい、逆効果になるリスクもあるからです。そうならないために、リソースを大きく消費することなく接点を広げていくための工夫が必要で、そのためには「二次利用」という考え方がが重要になります。ここでいう二次利用とは、自社で作成した(著作権や所有権を自社で持つ)動画やブログなどを、形を変えて二次的に利用することです。たとえば、YouTuber動画を切り抜いて、ショート動画としてアップロードすることも二次利用の一例です。そこで今回は、現在Webマーケティング施策を行っている方、これから新しい施策を始める方にむけて、効率よく二次利用を行うアイデアをいくつかご紹介します。YouTubeとブログを同時に行う「YouTubeとブログどっちの方がいいですか?」この類の質問を何度かもらったことがあります。この質問に対しての解答は、Webマーケティングにおける成果を上げたいのであれば両方やった方が良いと思っています。ですが、もしすでに片方を行なっているのであれば、もう一方をそこまで大きなリソースをかけず開始できるかもしれません。YouTubeとブログを同時に行うメリット同時に行うメリットはいくつかありますが、その中でも”コンテンツ(情報)の接点を倍増できる”という点が大きいと思います。YouTubeは動画でブログはテキストと、掲載するフォーマットは違えど、コンテンツ(情報)は同じものを使うことができます。せっかく一方を作ったのであれば、動画とテキスト両方で発信した方が、効率的にリーチを広げられますよね。また、YouTubeで情報収集をするユーザーとブログで情報収集するユーザーは重複しないことが多いため、集客目的の発信であれば両方へ発信して損はないです。効率的に両立する方法YouTube動画から先に作成した場合は、動画をテキストへ変換しましょう。そしてブログを先に作成している場合は、原稿として活用して動画を作ります。YouTube動画をテキストに変換する方法はそこまで難しくありません。動画の原稿やカンペがあるのであれば、それをブログ形式に整えることでテキストでの発信が可能です。但し、およそ10分の動画で3,000文字から4,000文字になることが多いので、長尺の動画であれば冗長にならないよう工夫が必要です。また動画素材をそのままテキストに変換する場合は、ツールを使ってまず文字起こしをすることで、執筆の手間が大幅に減ります。Google ドキュメントを使って音声をテキストに変換する方法や、nottaなどの有料ツールを使えば手間なく行えます。画像引用元:nottaInstagram広告とInstagram運用を同時に行うInstagram広告は、meta社の広告媒体から配信先をInstagramに設定することで配信ができます。一方で、一般的なInstagramの運用というのは広告とは違い、他のInstagramユーザーと同じく写真や動画を投稿しながらコミュニケーションを取り、アカウントへのエンゲージメントを高めていくものです。これらは同じInstagramでも、工夫すべき点や必要な知識が異なるため、Webマーケティングの施策においては分けて考えられることが多いです。しかし両方を行っている私からすると、片方だけではなく両方を同時に行っていくことが望ましいと考えています。Instagram広告とInstagramの運用を同時に行うメリットInstagram広告とInstagram運用を同時に行うメリットは、広告によって興味を持ってもらったユーザーに向けて、運用しているInstagramアカウントで商品やサービスのことをより深く知ってもらえる点です。広告は広告費におおよそ比例して配信量を増やすことができ、より多くの人に商品を知ってらもらうことができます。しかし広告経由で初めて商品を知ったユーザーが即決購入することは稀で、広告を見たあとにInstagramのアカウントを覗いたり、競合製品と比較するプロセスが発生します。このときに、Instagramアカウントに商品やサービスあるいは、ユーザーにとって役に立つ情報が投稿されていることにより、購入へのモチベーションをより効率的に上げることができます。また反対に、運用しているInstagramアカウントで広告を出すことで、広告でなければリーチできなかったユーザーに、商品やサービスを知ってもらうことができるようになります。Instagramを運用すると、自身の投稿内容と近しいジャンルに興味のあるユーザーに、自身の投稿がレコメンドされるようになります。しかしそれだけでは別ジャンルのユーザーにリーチすることができません。別ジャンルに興味のあるユーザーでも、接点を持てれば、購入につながるという仮説が立てれた場合、広告を使ってリーチさせるのがおすすめです。いずれの流れでも、Instagram広告とInstagram運用を同時に行うことは非常に大きなメリットがあります。効率的に両立する方法Instagram広告は、Instagramの投稿内容を使用してそのまま広告として利用することができます。つまり、わざわざInstagram広告用の画像を作成しなくても、Instagramの投稿を使って配信設定をすれば、手間は半分以下に減らすことができます。但し注意点として、投稿した画像がそのまま広告として配信して効果があるのか?またその逆も、見極める必要はあります。TikTokとinstagramリールを同時に行ういまやショート動画は、採用や集客などのさまざまな目的で活用されています。しかしショート動画を配信するプラットフォームはいつくかあるため、どの媒体に出すべき?と迷われる方も少なくありません。結論から言うと、どちらか片方ではなく、TikTokをやるならInstagramのリールにも投稿し両媒体にて投稿した方が良いです。ショート動画というフォーマットは同じですが、見ているユーザーの属性や、アルゴリズムによる広がり方が異なるので、両媒体に投稿することでリーチを広げられます。TikTokとinstagramリールを同時に行うメリットTikTokとInstagramを同時に行うメリットは、どちらの媒体も利用しているユーザー層が異なるため、片方で伸びなかった投稿でも媒体を変えることで伸びるチャンスが生まれる点です。またアルゴリズムも媒体によって異なります。つまり媒体側に良い動画であると判定される基準が異なるため、Instagramでは良い動画と判断されず伸び悩んでいても、TikTokでは評価が高くリーチ数が増える可能性があるのです。私自身もTikTokとInstagramの両方を運用していますが、TikTokで反応が悪かったショート動画でもInstagramでは、ものすごく反応が良かったという経験を何度もしてきました。効率的に両立する方法動画編集を外部のツールで行っている場合は、単純にダウンロードした動画をそれぞれの媒体にて投稿するだけです。ただし両方の媒体を伸ばしていこうと思うといくつか注意が必要です。媒体によって使えない音源があるユーザー層が異なるため、編集を加えた方が良い場合もある媒体からダウンロードすると媒体ロゴが着いてしまう手間だけを考えるのであれば、そのまま使い回すという手段もできますが、両方とも伸ばしていこうと思うと、上記の注意点に基づいて若干の編集を加えた方が得策です。まとめ:他にも「二次利用」できる組み合わせはたくさんある今回は”コンテンツ”を主軸においた施策の広げ方を解説しました。今回ご紹介した組み合わせ以外にも、YouTubeの切り抜きをショート動画に配信する方法や、ブログを切り抜いてメルマガとして発信する方法など、効率的に二次利用する方法はたくさんあります。ぜひ、今回の記事をきっかけに「これ他にも使えないかな?」という思考を持って、ユーザーとの接点を広げるチャンスを見つけて下さい。