強調スニペットは検索結果の最上部に表示され、ユーザーに対する明確で簡潔な回答が表示される仕組みのことです。今回はそんな強調スニペットについて表示の種類やナレッジパネルとの違い、表示させるための方法などを網羅的に解説していきます。ぜひ最後まで読んでみてください。強調スニペットとは?強調スニペットとは、ユーザーが「〇〇 とは」などの検索をした際にGoogle検索結果上の最上部に回答となる説明箇所を表示する仕組みのことです。以下のように非常に目立つ形で表示されます。ユーザーが質問形式で入力すると、どのような情報を求めているかをGoogleが推測し、強調スニペットが表示されます。Googlek 検索 ヘルプでは以下のように説明されています。強調スニペットは、ユーザーの探している情報が見つけやすくなると判断された場合に表示され、実際にリンクをクリックしたときの内容やページに関する説明を見ることができます。モバイルや音声で検索を行うユーザーに特に便利な機能です。引用元:Google の強調スニペットの仕組み - Google 検索 ヘルプ強調スニペットのほかにナレッジパネルという仕組みがあります。強調スニペットとナレッジパネルの違いは?強調スニペットとナレッジパネルは、検索結果に表示する情報を取得する仕組みと表示位置が大きく異なります。ナレッジパネルとは、人・物・場所などの「存在を表す概念」に対するさまざまな情報が蓄積されている「ナレッジグラフ」という基盤情報から、キーワードに対する必要な回答だけを抽出して表示する仕組みです。取得した情報の表示位置は、モバイル上では、検索結果画面の最下部に表示され、PC上では検索結果画面の右側に表示されます。強調スニペットの表示位置については、モバイル上でもPC上でも、検索結果画面の最上部に表示されるようになっています。このように、強調スニペットは「Webページ内」から、ナレッジパネルは「ナレッジグラフ」から情報を取得するため、情報の取得先が異なり、モバイルとPC上でそれぞれ表示内容が異なります。強調スニペットの種類強調スニペットには複数の種類が存在しており、その表示形式は大きく分けて4つに分類されます。文章と画像のスニペットリストのスニペット表のスニペット動画のスニペット文章と画像のスニペット文章と画像のスニペットでは、強調スニペットで選ばれたWebページ内のPタグでマークアップされた文字や画像が検索結果上部に表示されます。基本的に、文章と画像のスニペットの表示方法は2つあります。強調スニペットに採用されたWebページと異なるWebページも含めて画像が抽出される場合画像が無く、文章のみの形式で表示される場合また文章と画像の強調スニペットは、クリック後は、ページ内の対象箇所がハイライトされることが多く、ユーザーが欲しい回答情報が記載された、ページ内の箇所にすぐにたどり着くことができます。リストのスニペットリストの強調スニペットでは、以下のように後述するリストタグ(li/ol/ul)でマークアップしたテキストが、リストとして表示されます。表示されるリストは順番を示すリストと示さないリストの2つに分類されます。順番を示すリストは、「〇〇 流れ」や「〇〇 手順」などの手順を示すような検索で表示され、順番を示さないリストは「〇〇 対策方法」などの検索時に表示される傾向にあります。表のスニペットテキストや画像以外にも、以下のように表が表示される場合もあります。表示形式は、テーブル(tbale)タグでマークアップしたテキストが基本的に表示されるようになっています。「〇〇 料金」「〇〇 価格」などが主に表として表示されるケースが多いです。動画のスニペットテキストや静止画の画像では説明が難しい内容に関しては、以下のような動画形式で強調スニペットが表示されます。強調スニペットの3つのメリット強調スニペットを表示させることは、サイト運営者だけでなく、ユーザーにとっても検索の利便性が上がるため双方にメリットがあります。本章では、強調スニペットのメリットを下記の3つの観点で説明していきます。ユーザーが知りたい情報をすぐに入手可能音声検索の回答に対応しているサイトへの流入が増える可能性があるユーザーが知りたい情報をすぐに入手可能強調スニペットは検索結果の最上位に表示されることが多く、ユーザーが知りたい情報に対する最初の回答になります。そのため、記事内を細かく閲覧しなくてもすぐにユーザーは検索結果画面で回答を取得できるため非常に便利です。回答結果だけを閲覧するユーザーもいますが、回答結果に関連する情報をさらに知りたい動機につながり、そのままページクリックされる可能性が高くなります。音声検索の回答に対応しているGoogleアプリなどによる音声検索では、回答内容が「〇〇によると〜」のように音声で対応するケースもあります。今後音声検索の需要が増えることが予想されるため、強調スニペットの内容が音声で抽出されることはユーザーの検索の手間を省くという点で非常に便利なものといえます。サイトへの流入が増える可能性がある強調スニペットは実質上の検索結果0位と言われているように、基本的には検索結果の最上位に表示されます。最上位に表示され、より詳しく内容を知りたいユーザーはサイト訪問を行います。その結果検索流入数の向上につながることが予想されます。サイトへの流入が増えることでユーザーにより認知されることにも繋がり、ひいてはサイトの目的とする問い合わせや資料請求につながる可能性があります。関連記事:顧客目線のブログとSEO対策で、7.7倍のリードを獲得できるまで伸びた医療ブログの改善事例強調スニペットに表示させる方法について強調スニペットの種類やメリットについて十分に理解できたところで、実際にスニペットに表示させる方法について下記の観点で解説していきます。検索結果上で上位表示させる検索キーワードに対する明確な回答を記載するHTMLタグでマークアップ(構造化)するGoogleが掲げるポリシーに準拠する既存の強調スニペットの表示傾向を参考にして対策する検索結果上で上位表示させるSEO対策ツールの大手であるAhrefsによると、下記のように強調スニペットが表示されることが多い対象ページが検索結果の上位1位~10位の記事が該当するケースだと言及しています。According to our data, it is 99.58% positive that Google only features pages that already rank in the top10.※訳「Google のデータによると、Google がすでに上位 10 位にランクされているページから(強調スニペットの表示先を)取り上げている割合は 99.58% です。」引用元:Ahrefs' Study Of 2 Million Featured Snippets: 10 Important Takeaways検索順位の1ページにランクインすることで、強調スニペットに表示される可能性が高くなるためまずは検索結果上で上位に表示させるべきでしょう。検索キーワードに対する明確な回答を記載する強調スニペットは、検索キーワードに対する最適な回答内容が表示される仕組みです。ですので、できるだけ簡潔でわかりやすい情報を記載することが重要です。たとえば「〇〇 とは」というキーワードに対する回答をページ内に記載する場合は、ユーザーの検索に合わせて「〇〇とは、〜〜〜です。」と簡潔に記載しておくといいでしょう。HTMLタグでマークアップ(構造化)する強調スニペットを表示させるには、ページの内容を読者だけではなく、検索エンジンのクローラー(巡回ロボット)にもしっかり認知される必要があります。クローラーに正しく情報を読み取ってもらうには、HTMLタグを正確に記載することが大切です。HTMLタグは、サイトやページに記載されている文字情報が何を意味しているかを明示してくれます。たとえば、段落であれば<p>タグ、表には<table>タグ、リストには<li>タグなどがあります。これらの各情報を見た目だけでなく、HTML上でも適切にマークアップすることが大切です。Googleが掲げるポリシーに準拠するGooleが掲げるポリシーに準拠すれば、どのようなコンテンツを強調スニペットとして表示させるかが判断できます。逆に回答結果として相応しくない内容についても言及しており、下記の内容を参考にしてみてください。露骨な性表現差別的な内容暴力的な内容有害で危険な内容公共性の高い内容について合意が取られていない既存の強調スニペットの表示傾向を参考にして対策するすでに検索結果上に表示されている強調スニペットの内容を分析することが、最も早く強調スニペットを表示させるための方法です。すでに表示されている強調スニペットを分析する際には、下記2点を意識して分析するようにしてみてください。検索されているキーワードに対して表示されている強調スニペットの傾向類似性が高いキーワードに対して表示されている強調スニペットの傾向たとえば、「〇〇 とは」というキーワードで強調スニペットを表示させたい場合すでに同じキーワードで強調スニペットが出ているのであればその内容を参考にし、分析しましょう。また「〇〇 価格」などで表示させたい場合は、「〇〇 料金」などの類似しているキーワードではどのように表示されているかを見ておくと表示の傾向が掴めると思います。強調スニペットを非表示にする方法ここまで、強調スニペットのメリットを全面的にお伝えしてきましたが強調スニペットの表示がかえって、デメリットになるケースもあります。たとえば、Ahrefsの調査によると強調スニペットが表示された場合には、通常の検索結果の1位に比べて17.4%のクリックを失っているというデータもあります。あくまでデータのため、自社のサーチコンソール上でクリック率などは実数値を確認しておく必要がありますが、このようにデメリットになる場合もあります。ここでは、そのような場合に強調スニペットを意図的に非表示にする3つの方法を解説していきます。nosnippetメタタグdata-nosnippetmax-snippetメタタグ nosnippetメタタグ検索キーワードに対する対象のページ全体が強調スニペットとして表示されないようにするには、HTMLタグの「noshippet」を活用します。<head>タグ内に、下記のメタタグを記入することで簡単に強調スニペットを表示させないようにすることができます。<meta name=”robots” content=”nosnippet” />data-nosnippetnosnippetメタタグのようにページ全体を非表示ではなく、一部分だけを非表示にしたい場合はHTMLタグの「data-nonsnippet」を活用するといいでしょう。強調スニペットを表示させたくない箇所を「data-nonsnippet」で囲います<span data-nosnippet>強調スニペットに表示させたくない部分</span>max-snippetメタタグmax-snippetメタタグを使用することで、強調スニペットへ表示する文字数を制限しすることができます。たとえば、最大文字数を20文字に設定するとコンテンツ内に20文字以下の回答がない場合では強調スニペットに採用されにくくなります。指定する場合は、HTMLタグの<head>タグ内にメタタグとmax-snippetを記述します。<meta name=”robots” content=”max-snippet:20″>強調スニペットに関する注意点強調スニペットを運用するにあたって、以下のような2つの注意点があります。強調スニペットは頻繁に入れ替わる強調スニペットに関するアップデート強調スニペットは頻繁に入れ替わる検索キーワードに対するコンテンツの順位に変動があるように、強調スニペットが表示されるページにも変動があり、頻繁に入れ替わりがあります。Googleは常に検索結果上でのユーザーの利便性を向上させるために入れ替えなどを行っています。今まで強調スニペットとして表示されていた自分のコンテンツが急に表示されなくなったからといって落ち込まず、逆に強調スニペットに表示されるようになったコンテンツにはどんな特徴があるのか、なぜ表示されるようになったのかを常に分析/観察して改善をしていくのがいいでしょう。強調スニペットに関するアップデート強調スニペットに関する仕様は定期的に変化し、アップデートされることがあります。Googleは常にユーザーの検索行動をより快適にするためにアップデートを実施するため、新しく表示されるようになった強調スニペットなどがあれば積極的に挑戦や工夫をしてみるのがおすすめです。さいごにここまで強調スニペットについて解説をしてきました。強調スニペットの最適化を行うことは、結果的にSEO対策につながり検索順位の向上に大きく貢献します。強調スニペットは表示された際によりクリック率が増す場合もあれば、逆にクリック数が少なくなる場合もあります。ただし、ユーザーにとってはクリックをせずに回答をすぐに把握できることは紛れもなく便利なことです。そのためクリック数だけにとらわれず、常にユーザーにとって強調スニペットが表示されている状態が最善の状態なのかを考え、都度最適化をしていくのがおすすめです。関連記事:顧客目線のブログとSEO対策で、7.7倍のリードを獲得できるまで伸びた医療ブログの改善事例