広告代理店や自社のマーケティング担当者にGoogleアナリティクスの権限を付与したいけれど、「権限付与の方法が分からない...」「渡すのに適切な権限ってどれだろう...」と思う方も多いのではないでしょうか?Googleアナリティクスの権限を正しく付与をしないと、変更して欲しくないデータを変更されてしまったり、見られたくない人にデータを見られてしまうリスクがあります。本記事ではGoogleアナリティクスの階層と権限の種類を踏まえて、権限付与の方法を解説していきます。Googleアナリティクスの3つの階層Googleアナリティクスには「アナリティクスアカウント」「プロパティ」「データストリーム」の3つの階層があります。それぞれの階層は管理をしている単位が異なり、管理している階層と付与される権限は紐づいています。正しく権限を付与する為にもGoogleアナリティクスの階層は覚えておきましょう。以下はそれぞれの階層ごとで管理している単位と階層をイラストにまとめたものです。アナリティクスカウント→企業単位の管理プロパティ→サイト単位の管理データストリーム→データ単位の管理Googleアナリティクスの5つの権限Googleアナリティクスには以下の5つの権限があります。権限の範囲は管理者が全ての権限を持ち、上から順に下がるにつれて一部の権限のみを持つようになっています。以降ではそれぞれの権限が持つ範囲について紹介をします。管理者編集者マーケティング担当者アナリスト閲覧者管理者アナリティクスのすべてを管理できる権限です。ユーザーの管理(ユーザーの追加および削除、役割およびデータ制限の割り当て)を行うことができます。アカウントまたはプロパティでこの役割を持つすべてのユーザーに権限を付与できます。また、この権限には「編集者」役割の権限が含まれます。参照:[GA4] アクセス権とデータ制限の管理-アナリティクスヘルプ編集者プロパティ単位の設定をすべて管理できる権限です。ユーザーを管理することはできません。また、この権限には「アナリスト」役割の権限が含まれます。参照:[GA4] アクセス権とデータ制限の管理-アナリティクスヘルプマーケティング担当者オーディエンス、コンバージョン、アトリビューション モデル、イベント、計測期間を作成、編集、削除できます。また、この権限には「アナリスト」役割の権限が含まれます。参照:[GA4] アクセス権とデータ制限の管理-アナリティクスヘルプアナリスト特定のプロパティ アセットを作成、編集、削除できます。共有アセットの共同編集を行うことができます。また、この権限には「閲覧者」役割の権限が含まれます。参照:[GA4] アクセス権とデータ制限の管理-アナリティクスヘルプ閲覧者設定とデータの表示、レポートに表示するデータの変更(比較の追加、セカンダリ ディメンションの追加など)、管理画面または API を介した共有アセットの表示が可能です。この権限で共有アセットを共同編集することはできません。「閲覧者」役割を持つユーザーは、たとえば共有したデータ探索を参照することはできますが、編集はできません。参照:[GA4] アクセス権とデータ制限の管理-アナリティクスヘルプ権限付与の例本項では実際の権限付与の際によくある、権限付与の例を2つ紹介します。例1)社外メンバーにGoogleアナリティクスの設定を依頼する場合上記の場合の適切な権限は「編集者」の権限になります。編集者の権限はプロパティ単位(Webサイト単位)で編集の権限を全て持ちます。よくある間違いとして「マーケティング担当者」の権限と混乱しやすいですが、マーケティング担当者では「データストリーム」と「プロパティ」の権限を持ちません。Googleアナリティクスを設定する上で一部編集の権限を持っていない事になるので、社外メンバーにGoogleアナリティクスの設定を依頼する場合は「編集者」の権限を付与しましょう。例2)自社メンバーまたは外部のメンバーに分析のみを依頼したい場合上記の場合の適切な権限は「閲覧者」の権限になります。閲覧者の権限はデータの確認とデータを確認する為の表示変更のみです。データの編集や作成、削除の権限は持ちませんので、変更や削除をして欲しくないユーザーに権限を付与する場合には「閲覧者」の権限を付与しましょう。よく間違えてしまう権限としては「アナリスト」との権限で混乱しやすいと思いますが、アナリストの権限では、特定のプロパティーアセット(特定のデータの事)の作成・編集・削除が含まれています。データの削除や変更の権限を付与してしまう事になるので、データを確認してほしい時には「閲覧者」の権限を付与するようにしましょう。Googleアナリティクスの権限付与方法Googleアナリティクスの階層と権限の種類をふまえた上で、権限付与に必要な準備と権限付与の方法について本項では解説をしていきます。権限付与に必要な準備Googleアナリティクスの権限を付与するためには、権限を付与をしたい相手がメールアドレスとGoogleアカウントを持っていることが必須になります。Googleアナリティクスの権限付与の流れは自社のGoogleアナリティクスアカウントに相手をGメールで招待する流れです。相手側にGoogleアカウントとメールアドレスが無い場合は、新規でGoogleアカウントの作成をするか、メールアドレスを取得する必要がありますので準備をしましょう。既にGメールを持っている場合はGoogleアカウントとメールアドレスの両方を所有しているので、一番楽に準備ができるでしょう。権限付与の手順全ての準備が整ったら、Googleアナリティクスの権限付与を行っていきます。初めにGoogleアナリティクスを開いてログインをします。(下図赤枠)Googleアナリティクスを開いて、ホーム画面左カラムから「管理」タブをクリックします。(下図赤枠)クリック後に管理画面へ切り替わります。切り替わった画面中央の「アカウントのアクセス管理」をクリックします。(下図赤枠)クリック後に「アカウントのアクセス管理」画面に切り替わります。ユーザー名・メールアドレス・所持している権限の一覧が表示されている画面右上の+ボタンをクリックして、ユーザーの追加をします。(下図赤枠)ボタンをクリックすると画面が切り替わります。切り替わった画面から、権限を付与したいユーザーのメールアドレスを入力して、付与したい権限を選択します。権限を選択したら画面右上の「追加」ボタンをクリックして権限の付与が完了です。(下図赤枠)Googleアナリティクスから届くメールでの承認方法Googleアナリティクスにアクセスするには招待されたユーザーが招待の承認をする必要があります。招待されたユーザーは自身のメールアドレスにGoogleアナリティクスから招待のメールアドレスが届いています。メール内容を確認して届いたURLをクリックして完了です。(下図赤枠)まとめGoogleアナリティクスの権限付与方法について疑問点は解消されたでしょうか?最期に手順を以下にまとめます。Googleアナリティクスの「管理」タブから「アカウントのアクセス管理」を選択付与したい権限を選択して招待したいユーザーに招待メールを送付する付与されたユーザーは届いたメールのURLから招待を承諾する以上、Googleアナリティクスのアクセス権限を付与する方法についての解説でした。付与する権限の種類などで悩むことは多いと思いますが、Googleアナリティクスの権限付与の方法はさほど難しくありませんので、本記事を参考にスムーズに権限の付与を行っていただくことができれば幸いです。別記事でGoogle広告、Facebook広告の権限付与方法についてもまとめておりますので、よろしければそちらもご確認ください。関連記事:Google広告のアクセス権限の種類と付与用法関連記事:Facebook広告のアクセス権限の種類と付与方法