「マーケティングに取り組まなければという課題感はあるけれど、何から手を付ければいいか分からない」とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか?「どうしたらいいか分からない」という状態のときは、何ができていないのか分からない状態、つまり「課題」が見えていない可能性が高いです。課題が分かっていない状態でむやみやたらに手を打っても、コストばかりがかかってしまい、有効な手が打てる可能性は低いですよね。マーケティング戦略を考える上でも、効果的な施策を実施するためには課題を把握することが重要です。弊社では、お客様からお問い合わせをいただいた場合、マーケティング施策をご提案させていただく前に、お客様の事業や課題に対する理解を深めるためのヒアリングを実施しています。ヒアリングの前には、ヒアリングシートを用いて事前調査も行っているんです。本記事では、ヒアリングシートの内容も公開しながら、弊社がお客様を理解するために大切にしていることをお伝えしていきます。ヒアリングシートは、現状の整理や課題の把握に活用していただけるものですので、ぜひ参考にしてみてください。課題を明確にするマーケティングにおける課題把握の重要性適切なマーケティング戦略を立てるには、課題の把握が重要です。課題が曖昧なままでは戦略が的外れなものになる可能性があり、効果のある施策を実行することは難しいでしょう。時間・予算・人のリソースが限られている中で効率的に成果を出すためには、どこにリソースを投下するべきなのか課題を見極めることが必要です。課題を把握するために問題を確認する課題を把握するためには、まず何を解決しなければいけないか(問題)を確認しましょう。問題とは、現状と理想(あるべき姿)のギャップです。理想の状態をどのように設定しているかによって、現状が問題であるかどうかが変わってきます。例えば、「新商品の初月売り上げが100万円」という現状に対して、理想を「初月の売り上げ目標が300万円」と設定していた場合は、目標に到達していないため問題があることになります。しかし、理想を「テスト販売として、初月の売り上げ目標は50万円」と設定していた場合は、目標を上回る売り上げを達成できたことになり問題ではありません。理想に対して、現状にネガティブなズレがあることが問題です。その問題を解決するために、取り組むべき課題を設定します。問題の本質を理解する現状と理想から問題が見えてきたら、つい「どのようにすればよいか?」を真っ先に考えてしまいがちです。しかし、問題の本質が理解できていないままに施策を進めてしまうと、表面的で効果の出ない施策になってしまうことがあります。「どのようにすればよいか?」を考える前に、「どこに問題があるのか?」「なぜその問題が起きているのか?」を深堀しましょう。例えば、「売り上げがあと400万円、目標に届いていない」という問題であれば、そもそも認知が広がっていないのか、認知はされているが購入の決め手に欠ける点があるのかなど、どこに問題があるのかをより細かく見極めます。次に、見極めた点に対してその原因を考えます。「なぜ認知が広がっていないのか」と原因を深堀して考えると、問題の本質が見えてきます。問題の本質に対して課題を設定するからこそ、精度の高い施策を実行することができるのです。私たちがヒアリングで大切にしていること弊社では、お客様からお問い合わせをいただいた場合、まず初めにお客様の事業や課題に対する理解を深めるためのヒアリングを実施します。ヒアリングの前には、お問い合わせいただいた情報を基に、ヒアリングシートに沿って事前準備を行っています。ヒアリングシートの使用方法お客様の事業を理解しマーケティング課題を把握するため、以下のようなヒアリングシートを活用しています。【テンプレート】ヒアリングシートのダウンロードはこちらヒアリングシートには、次のような項目が含まれています。事業理解状況把握マーケティング施策について解決策の方向性事業理解こちらは、顧客理解をするための項目です。まずはお客様の事業を理解することから始まります。どのようなビジョンを掲げ、誰に何を提供している事業なのか。競合他社と比較し、どのような特徴があるのかを調査して記載します。状況把握先述したように、マーケティング戦略を考えるためには課題を把握することが必要です。現状と理想を一度整理し、何が問題なのかを理解します。問題に対して、「どこに問題があるのか?」「なぜその問題が起きているのか?」「問題を生み出している理由」を順に深堀することで、「どのようにすればよいか?」という解決策の仮説を立てます。また、施策を実行するにあたって支援会社へ求めることなど、「もっとこうしたい!」とお客様が潜在的に思っているであろうニーズについても想像をめぐらせながら記載します。ニーズを満たした状態とは、どのような状態なのかまで具体的にイメージしておくことがポイントです。マーケティング施策についてマーケティング施策の実行に関する情報を確認します。マーケティング活動に関わるスタッフは1人とは限りません。意思決定から施策の実行担当者まで、複数の関係者がいる場合、「各関係者の関心事」を洗い出しておくと施策の実行の際にも物事を進めやすくなるでしょう。解決策の方向性お客様の事業、マーケティング課題、施策の要件を理解したうえで、課題解決の方向性をまとめます。ヒアリングの場でお客様にイメージしてもらいやすいよう、お伝えできる他社の成功事例も事前に整理しておきます。ヒアリングシートでの事前準備ヒアリングシートには約40個の項目が細かく設けられているため、お客様のWebサイトやSNS、既に広告を配信されている方であれば広告の内容等も調査しながらこのシートを作成していきます。もちろん事前にいただいた情報だけでは分からない部分もあるため、ヒアリングの中でお話を伺いながらさらに理解を深めていきます。私自身、実際にヒアリングシートを使用しながら事前準備を行うと、お客様の状況を深く想像することができると感じています。お客様が抱えている課題は、検索すれば答えが出てくるものではありません。お客様の情報だけでなく、競合他社の情報も調べながらお客様が目指しているゴールと現状の整理をし、状況を想像しながら「ここに課題を抱えているのではないか?」と仮説を立てます。事前に顧客理解を深めておくからこそ、ヒアリングの場では表面的な話にとどまらず、お客様が本当に抱えている課題感を深く掘り下げていくことができると感じています。ヒアリングシートは、項目に沿って上から順に埋めていけば、事業の概要から現状・理想まで細かく入力できるシートになっています。一度整理をしながら書き出すことでご自身での課題の把握にも活用していただくことができます。以下のリンクから無料でダウンロードいただけますので、ぜひご活用ください。【テンプレート】ヒアリングシートのダウンロードはこちら目の前のお客様に向き合うヒアリングシートを基に、事前にお客様の課題に対する仮説を立ててヒアリングの場に臨んでいますが、必ずしも立てた仮説が正しいとは限りません。私たちは、最終的に目の前にいるお客様の話に向き合うことを大切にヒアリングに臨んでいます。過去にお話をお伺いしたお客様の中でも、実際にヒアリングしてみると、弊社が事前に想定していた「獲得したいお客様層」とは異なる層への集客強化を希望されているケースもありました。限られた情報から推測して作成したヒアリングシートの情報よりも、実際にお客様がどのような悩みを持っているのか、どのような希望を持っているのかという情報の方が大切です。ヒアリングシートの内容はあくまで最低限の項目であるため、そこにこだわりすぎず、お客様の想いに寄り添いながら話を深堀するなど、目の前のお客様に向き合うことを大切にしています。さいごに「施策の成否は、始める前にほぼ決まっている」と言われることもあるくらい、マーケティング施策が成功するかどうかにおいて、事前調査や課題把握の質は非常に大きな割合を占めます。だからこそ、私たちはヒアリングとその事前準備を大切にしています。ヒアリングシートは、項目に沿って入力していくことで客観的に情報を整理することに活用できます。「今抱えている課題を一緒に整理してほしい!」「自分で考えていてもよく分からずモヤモヤする!」という方は、以下のリンクからヒアリングシートをダウンロードして、ぜひ一度作成してみてください。【テンプレート】ヒアリングシートのダウンロードはこちら