弊社のクライアントの多くは月額予算数十万円~数千万円の企業様です。その大半が、他の広告代理店から乗り換えてくださった方々ですが、ご契約前は以下のような悩みがあったと打ち明けられることがとても多いです。広告代理店をどう選べばいいのか分からなかった良い広告代理店と、そうでない広告代理店をどう見極めればいいか分からない広告代理店のサービスはどれも同じに見える自分たちに合う広告代理店ってどうやって判断すればいいか分からない本記事ではこのような悩みを持たれている方に対して、私が普段お伝えしていることをまとめてみました。広告代理店との契約は、その後のビジネスを大きく左右します。企業の方々が、良い広告代理店と契約しビジネスが伸びるよう、詳細にまとめましたので、長い記事になりますが参考になりましたら幸いです。広告代理店に依頼する前に知って欲しい「3つのこと」代理店に依頼せずに広告を配信する方法や、広告代理店の料金体系、サービス内容など、広告代理店に依頼する前に知っておいて欲しいことがあります。広告を配信する3つの方法手数料の制度の違い(料率制・テーブル制・固定報酬制・出来高制)サービス内容の違い広告を配信する3つの方法広告を配信する方法は主に3つあります。それぞれ特徴がありますので、求める運用方針や運用体制と合致する方法を選択しましょう。広告代理店(法人)に依頼するフリーランスや個人事業主の方に依頼する社内の担当者が、自社の広告を運用(インハウス運用)するそれぞれ、私が思うメリットと懸念点と対策を解説します。広告代理店(法人)に依頼広告代理店に依頼するメリットとしては以下の点が挙げられます。広告配信に必要な段取りは広告代理店側が行ってくれるため、広告主の負担が少ない。成果を出すための仕組みや、チームでクライアントの集客課題を解決する仕組みが整っていることがある。広告媒体から認定された認定代理店の場合、β版の機能や代理店に優先的に開示される最新情報を把握していることがある。認定代理店の場合、下のような画像がホームページに掲載されているはずです。β版の機能をいち早く使いたい、最新情報を得たい場合は認定代理店から選ぶのがいいでしょう。広告代理店に依頼する懸念点としては、担当者によって広告運用スキルにばらつきがあることです。運用型広告の業界歴が長い方もいればそうでない方(業界歴が短くても素晴らしいスキルのある方は多くいらっしゃいますし、業界歴が長いからといってスキルがあるとは限りません)もいらっしゃいます。様々な業種・業態を担当したことがある方もいれば、一つの業種に特化している方など、さまざまな経験を持つ方がいらっしゃいます。担当になった方の過去の運用経験はどうか?どんな業界に精通しているのか?といった確認は必ずしておきましょう。また、広告主のビジネスを理解するための事前調査はあるか?ノウハウ共有の仕組みはあるか?目標達成に導くための仕組みがあるか?なども、事前に確認しておくのが良いでしょう。フリーランス・個人事業主へ依頼フリーランスや個人事業主へ依頼するメリットは、依頼した方に広告運用をしてもらうことができる点です。指名する形で仕事を依頼することができます。ただし、契約書に「第三者に再委託することがある」といった記載がある場合は、依頼した方ではない第三者が広告運用を行うことがあるため注意が必要です。また広告代理店でも、お問い合わせ対応をする営業担当者と運用担当者が同じ場合もあります。弊社もまさにそれですが、こういった場合は、最初に相談した方にそのままご依頼できるので、安心して任せることができるでしょう。次に懸念点です。一つ目の懸念点は、広告費の売り掛けができないことがある点です。立て替える分のキャッシュやクレジットカード与信枠が足りず、広告費の立て替えができない場合があります。企業にとって支払いを遅らせれることは非常に重要ですので、売り掛けが可能かどうかは事前に確認しておくべきでしょう。二つ目の懸念点は、依頼した方が運用できない状況に陥った時に、広告アカウントを誰が運用するのか?という点です。依頼した方が事故・病気などで広告運用を行えなくなる可能性もあり得ます。法人であれば別の担当者を即座にアサインすることができても、個人の場合はそうはいきません。個人の方にご依頼するときには、そのようなリスクもあることを加味しておきましょう。社内メンバーが広告を運用(インハウス運用)社内の担当者が運用するメリットは、社内事情に併せて、素早く広告アカウントを更新することができる点です、たとえば、商品の在庫状況や新しいサービスのリリースなど、社内の素早い動きと並行して即座に広告アカウントを更新したい場合、インハウス運用は大きなアドバンテージとなるでしょう。懸念点としては、担当者が業界のノウハウや最新情報を常に1人でキャッチアップしなければいけないことです。運用型広告業界は常に新しい機能やノウハウがアップデートされており、情報の流れが早い業界です。担当者が日常の業務を行いながら、それらの情報を得続けるのは大変です。インハウス運用にしたときに、正しく改善・運用ができるのかを確認した上で取り組むといいでしょう。手数料の制度の違い(料率制・テーブル制・固定報酬制・出来高制)広告代理店に依頼すると「広告運用手数料」が請求されます。広告運用を代行したことに対する費用ですが、この費用の決め方(仕組み)は主に4つに分かれます。料率制テーブル制固定報酬制出来高制料率制料率制とは、「月額運用手数料は、月額広告費の〇〇%とする」といった料金制度です。月額広告費に応じて月額運用手数料が決まります。月額広告費の20%を月額運用手数料としているところが多いですが、中には月額広告費の5%としている広告代理店や、30%としている広告代理店もあります。広告代理店の手数料の仕組みの中で、一番採用されているものと思います。テーブル制テーブル制とは、「月額広告費△△〜△△万円までは、月額運用手数料〇〇円。月額広告費□□〜□□万円までは、月額運用手数料〇〇円」といった料金制度です。月額広告費に応じて月額運用手数料の料率や固定金額が変動します。テーブル制を採用している広告代理店は、HPに料金テーブルの一覧表が掲載されているはずですので、そちらを確認しましょう。固定報酬制固定報酬制とは、「月額広告費に限らず、月額運用手数料は〇〇円」といった料金制度です。サポートする内容や施策の数が多ければ多いほど、月額運用手数料は多くなります。月額広告費が数百万円のような規模でも、広告代理店側のサポートが少なくて済む場合は比較的安価な運用手数料で済む場合もあります。成果報酬制成果報酬制は、「お問い合わせを1件獲得するごとに、成果報酬費用として〇〇円」といった料金制度です。広告の成果は運用力だけで決ま利ません。ホームページ・LPや商品によって大きく左右されるため、成果報酬制を採用している会社はごくわずかです。運用手数料は安ければいいというものでもありません、安さには必ず理由があります。値段だけで比較せず、サービス内容や、担当者とのフィーリングなども加味して依頼先を決めましょう。サービス内容の違い広告代理店のサービスはどれも同じに見えますが、会社によって異なります。上述の通り、運用手数料が安い場合は相応のサービスですし、高い場合も相応のサービスとなることが多いため、料金の確認と合わせて、サービス内容の確認も行うのがいいでしょう。広告代理店の多くはSLA(※)を用意しており、「このサービスを提供することで、これだけ費用をいただきます」といった契約書を交わすことが多いです。※SLA...サービス・レベル・アグリーメント(Service Level Agreement)の略で、日本語では「サービス内容合意書」などと呼ばれます。※弊社で使用しているSLAサービス内容を事前に確認しておくことで、「広告代理店に求めていた対応をしてもらえなかった...」といった事態を避けることができます。※関連ページ:リスティング広告運用代行広告代理店を選ぶ8つのポイント広告代理店を選ぶ上での8つのポイントをご紹介します。私の個人的な見解も入っておりますので、すべて鵜呑みにせず「こういう意見もあるんだ」程度で読んでいただけますと幸いです。8つのポイントは以下の通りです。ひとつひとつ解説していきます。ビジネスを深く理解してくれる。またはその業界に精通した人がいる御社の求めるコミュニケーション方法(報連相の頻度や方法)かどうか広告運用担当者が担当するクライアント数を確認する広告アカウントの内部を見ることができる広告費の立替は可能か運用担当者と直接話すことができるか広告の施策意図や機能について丁寧に説明してくれるか運用担当者とパートナー(相棒)としてやっていけそう1. ビジネスを深く理解してくれる。またはその業界に精通した人がいるリスティング広告やSNS広告において、ビジネスへの理解、エンドユーザーへの理解は目標を達成するための大事な要素です。過去に同じ業界の広告運用を行なっていた、担当者の前職が同じ業界だった、といった既に広告主の業界に精通した担当者がアサインされる場合もありますが、必ずしもそうなるとは限りません。※弊社での広告配信前の事前調査内容の一例です。商材やサービスに応じて、調査内容やご提出資料は変更になる場合がございます。広告配信前の調査で、運用担当者がどれだけ広告主のビジネスを理解できるか、業界に精通できるか、がポイントになってきます。すぐに広告配信を行なって売上改善をしたい気持ちも理解できますが、事前調査がその後の広告配信を有意義なものにするかどうかを決めるので、広告代理店への相談は2~3ヶ月前に行い、広告主と運用担当者の間で徹底的に情報共有するのがおすすめです。2. 求めるコミュニケーション方法(報連相の頻度や方法)かどうか広告代理店と広告主のコミュニケーション方法も、企業によって様々です。予算規模が大きな広告主の場合、月次定例会や日次報告が実施されることが多いですが、予算規模が大きくない場合は実施されないことがあります。そのため契約する前に、月次定例会や日頃のコミュニケーション方法について確認しておくと良いでしょう。特に広告予算が月額200万円未満の規模になってくると、依頼した広告代理店の担当者が保有するクライアントも多く、日頃のコミュニケーションや、施策の検証結果の共有などの頻度が減ることが多いように感じます。また、月次定例会が実施されないことも多いでしょう。私の経験では広告代理店と広告主のコミュニケーション次第で、広告の成果は大きく変わってきます。広告代理店にすべてお任せして成果を出せることもありますが、多くの場合は広告主と常に情報を共有しながら、施策の検証結果を共有しながら、広告運用を行わないと満足できる成果を出すことは厳しいでしょう。※弊社ではクライアントとほぼ毎日、slack上で広告に関する情報交換を行なっております。特に私たちが得意としている月額予算10~1,000万円前後の広告配信の場合、広告配信で得たデータや仮説は、その後の商品開発・ホームページ改善・他施策の検討・マーケティング戦略の見直しに非常に大事になってきます。それらのデータを広告主も細かく把握するためにも、2社間でのコミュニケーションは重要と考えています。3. 広告運用担当者が担当するクライアント数を確認する広告運用担当者が担当するクライアント数によって、「クライアント1社あたりの広告運用にかけれる時間」が変わってきます。担当者の業務時間には限りがあり、その中で保有している全クライアントの広告運用を行わなければなりません。担当しているクライアント数が増えれば増えるほど、広告運用にかけれる時間は減っていくはずです。たとえば、10社の広告運用を行っているAさんと、50社の広告運用を行っているBさんでは、1社あたりの広告運用にかけれる時間が異なります。掛けた時間と成果が比例するとは限りませんが、毎日細かく運用されるアカウントとされないアカウントがあった時、成果が出やすいのは前者だと私は考えます。特に中小企業をターゲットとしている広告代理店では、広告運用担当者が担当するクライアント数も多くなりがちです。なぜなら、担当者にも作らなければいけない利益(≒ 各クライアントからいただく月額運用手数料の総額)があるためです。それが、たとえば1担当者で月200万円としましょう。広告代理店の多くは月額広告費の20%を月額広告運用手数料としており、月額広告費20万円の場合の月額広告運用手数料は4万円です。200万円の利益を作るためには「200万円 / 4万円 = 50クライアント」となり、1人が50クライアントを保有する必要があります。業務時間は1日8時間、月に20営業日あるとすると、月160時間の業務時間ですので、50クライアントもつ運用担当者が1クライアントにかけれる時間は月に3.2時間となってしまいます。実際、業界内にはそれ以上のクライアントを担当する広告運用担当者も多くいます。広告代理店に依頼する際は、成果を出すために依頼するはずです。どのような広告代理店に依頼すれば自社の広告アカウントを丁寧に運用してくれるのか、は依頼する前に考えなければなりません。4. 広告アカウントを見ることができる広告アカウントは事業の改善につながるヒントの宝庫です。広告主はそれらの情報にいつでもアクセスできるようにし、ヒントを取りこぼさないようにすべきだと考えます。どのような広告文がユーザーに刺さるのか商品価格を変えるとCVRはどのように変わるのかユーザーが使用する検索語句は何か各ライフサイクルステージで有効な施策(ユーザーが求めている情報と、その届け方)は何かそれぞれの広告媒体で有効な施策は何か1年前と現在で広告の状況はどう変わり、それが事業とどのように相関しているのかこのようなことが広告アカウントを見るとわかります。これらのヒントを元に運用担当者に相談し広告以外の改善も行っていくと、より効率的に費用対効果を高めていくことができるでしょう。ですので、広告主が広告アカウントの内部を見ることができるのは非常に大切です。広告アカウントの閲覧権限の付与方法については、こちらの記事を参考にしてみてください。関連記事:Google広告のアクセス権限の種類と付与方法を分かりやすく解説関連記事:Yahoo!広告のアクセス権限の種類と付与方法を分かりやすく解説関連記事:Facebook広告のアクセス権限の種類と付与方法を分かりやすく解説広告アカウントを開示しない広告代理店もいるようですが、広告主から依頼され、広告予算を預かって広告運用をしているのですから、どのような運用を行っているか、どんなデータが溜まっているか、広告主に開示して何ら問題はないように思います。5. 広告費の立替は可能か「収入はできるだけ先に貰い、支出はできるだけ先送りしなさい」私は会社設立前にこのように教えてもらいました。もちろん、先に貰うと言っても常識の範囲内、入金期日も守りますが、これはキャッシュフローの重要性を教えてくれた言葉です。上述した「広告代理店に依頼するメリット」でも書いたとおり、広告費の立替は広告代理店を利用する際の大きなメリットです。極端な例ですが、お問い合わせ後すぐに売上の立つビジネスであれば、キャッシュのない状態で広告配信をし、(広告配信が上手くいったとして)すぐに売上が立ち、翌月の広告費支払いに間に合わせることができます。(今回の場合は極端な例ですので、キャッシュがない状態での広告配信はおすすめしません。)クレジットカードのような後払いの機能を広告代理店は持っているので、使わない手はないでしょう。また、立替ができない広告代理店やフリーランスの方に依頼する場合、広告費が前払いであったり、広告アカウントに広告主のクレジットカードを登録することで、広告配信を行うこともできます。6. 運用担当者と直接話すことができるか広告アカウントを運用するのは営業担当者ではなく運用担当者です。運用担当者と話すことができると、営業担当者を介さないので伝言ゲームが発生しません。広告主から運用担当者に伝えたいことがあった際に営業担当を介すと、どうしても時間がかかってしまったり、細かいニュアンスの部分が間違ってしまったり、営業担当者に事業や商品の魅力をアピールしても運用担当者に伝わっていなかったり、といったことがあります。そういったスピード感や伝達ミスを改善するためにも運用担当者と直接話すことができるのは大切です。中小企業をターゲットとする広告代理店の多くは、業務効率化?の観点から、営業担当者(お問い合わせから受注までと、その後のお客様とのやりとりを担当)と運用担当者が分かれていることがあります。それはそれで良い点もあるのかもしれないですが、スピード感や伝達ミスを防ぐためにも、運用担当者と直接話ができる状況がおすすめです。7. 広告の施策意図や機能について丁寧に説明してくれるかリスティング広告やSNS広告は専門用語が多く、専門でない方には難しい話も多いのですが、施策の意図や使っている機能、レポートの見方、今後の方針などは広告主も把握しておくべきと思います。しかし運用担当者が丁寧に説明してくれないことには、独学で勉強するしかありません。広告主は広告代理店に運用手数料を支払い、広告運用をお任せしているわけですから、どんな意図で施策を行っているか、レポートはどう見れば良いのか、短期・中期・長期の方針はどうなっているのか、知る権利があると私は考えます。その説明責任を果たさない運用担当者は他社のお金を預かる権利はありません。最初は難解な話が多いと思いますが、丁寧にわかりやすく説明してくれる広告代理店を選ぶことをおすすめします。8. 運用担当者とパートナー(相棒)としてやっていけそう最後のポイントですが、これは非常に重要だと思っています。広告は企業にとっては大きな投資です。広告配信に失敗しリターンが生まれなければ、本来残る可能性のあった利益を失うことになります。良い広告代理店に依頼するために、他の広告代理店と比較したり、業績や利用した方の評価を調べたりすると思いますが、成果を出すためのキーになるのは、運用担当者です。自社の商品やサービスの魅力に共感してくれて、課題や悩みを打ち明けることができ、広告のことはもちろん、広告以外の事でもパートナー(相棒)のように相談できる運用担当者と組むことができれば、広告での成功確率はグンと上がると思います。最後の最後は「この人に、自社の広告運用を任せたい。」と思えるかどうか、ではないでしょうか?その他に確認しておくと良いこと上述したポイント以外で、広告代理店を選ぶ際に確認しておくといいことがあります。必ずしも必要なポイントではないですが、あるに越したことはないので、事前に確認するようにしましょう。広告以外の知識(HP / アクセス解析 / SNS / ブログ記事 / オフライン施策 etc)について相談できる広告代理店自身がイケてるマーケティングを行っているかクライアントに本当に必要な広告戦略を描けるか(代理店が得意な媒体をお勧めしていないか)広告以外の知識について相談できる弊社のクライアントの多くは中小企業の方々です。皆様から多くご相談いただくのが「集客のことをまるっと相談できる人が近くに欲しい」という悩みです。広告代理店は広告の事しか教えてくれない、HP制作会社はHPに関する事しか教えてくれない、というのは「専門領域以外は下手なことは言えない」という意味で仕方のないことではあります。しかし、広告代理店は多くのマーケティング成功事例を知っており、広告運用に付随する知識(HP / アクセス解析 / SNS / ブログ記事 / オフライン施策 etc)も持っているはずです。広告代理店を選ぶ際には、広告以外のことも簡単に相談させてもらえるのか、事例やノウハウを持っているのか?を確認するといいでしょう。広告代理店自身がイケてるマーケティングを行っているか少し棘のある表現ですが、広告代理店自身が魅力的なマーケティング活動を行なっているところはクライアントに対してもイケてる支援をしているところが多い印象です。逆に以下のような印象を抱く広告代理店は、クライアントに対してどんなマーケティング支援をしているのかな?と疑問に思ってしまいます。不安を過度に煽ったり、差別的な表現、誰かを傷つける表現をしているいつまでも同じ広告を配信し、「またこの広告か〜飽きたなあ。」と思わせてしまう一度お問い合わせをすると、断ったのに何度も何度もしつこいくらい営業電話が来るお問い合わせフォームからプッシュ営業をしている(自社のマーケティング活動が上手くできてない可能性がある)一概にこれらを行なっているところを否定するつもりはないのですが、自社のマーケティングが上手な広告代理店は、クライアントの支援も上手なところが多いように思います。クライアントに本当に必要な広告戦略を描けるか(代理店が得意な媒体をお勧めしていないか)広告代理店によっては特定の媒体での広告配信を得意としているところがあります。それはそれで素晴らしいことだと思うのですが、その媒体での広告配信はクライアントの成果につながるのか?という点は考える必要があると思います。たとえば、Instagram広告が得意な広告代理店が、クライアントのビジネスを考慮せず、Instagram広告ばかりをおすすめするのは間違っていますよね。広告代理店都合で、特定の媒体をおすすめしているのか、それともクライアントの成果を出すために一番いい方法としてたまたま広告代理店が得意としていた媒体をおすすめしているのか、は事前に見極める必要があるように感じます。広告代理店を切り替える時に気をつけるポイント広告代理店選びが終わり、既存の広告代理店から新しい広告代理店に切り替える場合に、気をつけるポイントがいくつかあります。既存の成果を悪化させないためにも、新しい広告代理店でより良い成果を出すためにも、スムーズな移行を目指しましょう。解約時期と準備期間を考慮して、早めの相談を心がけるHP、ランディングページ、その他ツールの所有権を確認しておく渡してもいいデータは、事前に新しい広告代理店に渡しておく過去の広告代理店との取り組みで、嬉しかったことや改善を求めたかったことは正直に共有する解約時期と準備期間を考慮して、早めの相談を心がける広告代理店との契約の際には、「契約期間」や「契約解消時は〇ヶ月前までに通達の必要がある」といった項目が設けられているはずです。既存の広告代理店との契約を解消するにあたって数ヶ月かかることもありますので、事前に契約書を確認し早めに相談しておきましょう。また新たに依頼する広告代理店についても、お問い合わせ〜配信開始まで数ヶ月ほど時間を要することがあります。(たとえば弊社の場合、1~2ヶ月ほどお時間をいただいております。)広告を配信しない期間があると、売上が大きく変動する可能性もありますので、広告配信開始希望日の数ヶ月前から相談をするのが良いでしょう。HP、ランディングページ、その他ツールの所有権を確認しておく中小企業の方々からのご相談に多いのが、こちらです。既存の広告代理店との契約を解消するとなった際に、HP、ランディングページ、アクセス解析に使うGoogle Analytics、Google Tag Managerなどの所有権が広告主に譲渡されないことがあります。これはその企業と広告主との契約次第なので、私がとやかく言うつもりはないです。ただそのような場合、解約後にHPを再度作り直す必要や、これまでのHPのデータを閲覧できなくなる可能性があります。そういった事態に陥らないよう、事前に所有権の確認と、もし広告主以外の企業が権限を持っている場合は譲渡してもらえるのか、確認をしておきましょう。渡してもいいデータは、事前に新しい広告代理店に渡しておくどの広告代理店と契約していたかまでは新しい広告代理店に伝える必要はないですし、新しい広告代理店に出して良いデータのみになりますが、配信結果として受け取った数値レポートや、施策結果シート、広告アカウントの構成案などは、新しい広告代理店に共有しておきましょう。すでに検証済みの施策を新たに行ってしまう事態を防げたり、今のパフォーマンスを落とさないように有効な施策は継続するなどの対応をすることができます。過去の広告代理店との取り組みで、嬉しかったことや改善を求めたかったことは正直に共有する今後、新たなパートナーとして広告代理店と組む際には、過去に嬉しかった広告代理店の対応や、逆に改善して欲しかった対応は正直に共有しておきましょう。たとえば嬉しかった対応として、以下のようなものを伺ったことがあります。リスティング広告以外のマーケティング手法についても、丁寧に教えてくれた。リスティング広告に関するおすすめの書籍を紹介してくれた。不安になって何度連絡しても、いつも丁寧に明るく対応してくれた。良い成果が出たときに、自分事のように喜んで電話をかけてくれた。逆に、私が伺ったことのある改善して欲しかった対応としては以下のようなものがあります。こちらから提案を求めないと、広告に関する提案をしてくれない。月に1度も連絡をもらえない。広告運用担当者が高頻度で変わり、運用方針が頻繁に変更される。広告主が知らない広告メニューや広告が配信されていた。契約しているサービス内容次第なところもあるので、一概にこれらが良い対応/悪い対応とは言えませんが、契約前にこういった共有があるだけでも、今後の取り組みは一気にスムーズになるはずです。まとめ広告代理店選びの際の気をつけるポイントをおさらいします。御社のビジネスを細かく理解してくれるか、その業界に精通した人がいる御社の求めるコミュニケーション方法(報連相の頻度や方法)かどうか広告運用担当者が担当するクライアント数を確認する広告アカウントの内部を見ることができる広告費の立替は可能か運用担当者と直接話すことができるか広告の施策意図や機能について丁寧に説明してくれるか運用担当者とパートナー(相棒)としてやっていけそう良い広告代理店と契約することができれば、ビジネスが加速していく可能性は一気に高まります。しかし中小企業の方々の多くは、良い広告代理店と巡り会えず、依頼先を何度も乗り換えて「広告代理店選び」に困っている印象です。そのような悩みを持つ方々にこの記事を読んでいただき、一刻も早く良い広告代理店(パートナー)と契約し、ビジネスが加速することを願っています。私たちが行ったご支援事例も併せてご覧くださいませ。関連記事:初めての取り組みでも安心して任せられるパートナー。自発的な提案・改善で、本業により集中できるように