「Web広告を始めたいけど、どの広告から取り組んだらいいの?」「種類がたくさんあって、どれが自社に合っているのか分からない…」とお困りではありませんか?Web広告には多数の種類があり、これまでWeb広告に触れてこなかった人にとっては広告媒体(メディア)の選定は少々難しいかもしれません。しかし広告配信の目的に沿わない、不適切な広告媒体を選んでしまうと期待する効果を得られない恐れもあります。そこで本記事では広告媒体の特徴と、広告配信の目的に応じた広告媒体の選び方について解説します。Web広告媒体それぞれの特徴と選び方まずはWeb広告それぞれの種類と特徴について解説します。Web広告媒体の種類Web広告には細かいものを含めるとかなり多くの種類がありますが、大きな枠で捉えると以下の5タイプに分類できます。検索連動型広告ディスプレイ広告SNS広告特定のWebサービスまたはアプリに出稿する広告アフィリエイト広告多数存在する広告媒体すべてを理解していなくても、まずは上記5タイプそれぞれの特徴を抑えておくことで適切な広告媒体を選定できます。それぞれどの広告媒体を選んだらよいのかは広告配信の目的によって大きく異なります。検索連動型広告の特徴検索連動型広告(以下、検索広告と表記します。)は別名リスティング広告と呼ばれることもあります。検索連動型広告の特徴について解説していきます。検索広告とは検索広告とは、その名の通りGoogleやYahoo!といった検索エンジンの検索結果画面に表示される広告のことです。下の画像のように基本的にはテキストのみでの訴求となります。検索広告 ターゲティングの特徴検索広告のターゲティングの特徴は、ユーザーが使用している検索キーワードに応じて広告を配信できることです。その際、検索キーワードからある程度ユーザーの意図をくみ取ることができます。たとえば上部画像のGoogle検索の結果にて「Google広告」と検索しているユーザーは「Google広告を出稿したい」と意図をもって検索していると考えられます。そのため広告文には「興味を持っている人だけに効率よく届きます」のように、そうしたユーザーのニーズを叶えられるようなフレーズを用いた広告文が表示されています。このように検索広告はディスプレイ広告やSNS広告とは違い、検索という情報収集に積極的なユーザーに対して広告を表示できます。そのためユーザーの意向に沿ったウェブページやサービスがあれば広告成果に繋がりやすい傾向にあります。また検索広告は地域を指定して広告の出稿範囲を制限したり、スマホやパソコンといったデバイスを指定して配信可能です。自社が顧客とするユーザーに絞って広告配信ができるので、予算が限られている場合でもターゲットを絞ることで効率的に配信できます。検索広告を使用したほうがよいケース検索広告では、ユーザーのニーズに沿った広告を表示できる特性を持ちます。そのため、より顕在しているニーズを抱えた人を狙う際に使用したほうがよい広告媒体と言えます。検索広告が表示される際は、競合他社の広告と並んで表示されることが多いです。そのため多くのユーザーが重要視する点で競合他社より優れているのであれば、広告文でその点を訴求することでより注目を引きやすくなります。たとえばジムを探しているユーザーの中で24時間営業のジムの人気が高く、かつ自社が24時間営業のジムを運営していれば検索広告で多くの会員を獲得できる可能性が高いです。反対に顧客の潜在的なニーズを満たすようなサービスの場合は、検索広告以外の広告媒体をメインに配信したほうがよいケースもあります。おなじくジムの場合で例を挙げると、自社独自のアプリを使用してトレーニングの結果をレポーティングできるサービスを提供している場合、とても魅力的なサービスに違いありませんが、そもそもそういったサービスを探しているユーザーが少ないケースが多いです。検索エンジンはユーザーが『何かを探す』ツールですので、探されているサービスを提供している場合は相性がよくなります。自社のサービスが検索エンジンで探されているのかどうか、今一度振り返ってみてはいかがでしょうか?関連記事:月50万円の広告配信を有意義なものにするために。望んだ成果が出ない理由と、私たちが成果を出すために意識していることディスプレイ広告の特徴次にディスプレイ広告の特徴について解説していきます。ディスプレイ広告とはディスプレイ広告とはWebサイトやアプリに表示される画像やテキストの広告です。広告は以下のような形でwebサイト上に表示されます。ディスプレイ広告 ターゲティングの特徴ディスプレイ広告には大きく分けて2つのターゲティングできる要素があります。1つは『誰に広告を配信するか』、もう一つは『どこに広告を配信するか』です。『誰に広告を配信するか』とはどういうことかというと、以下の例のように地域や年齢、性別、興味関心やサイト訪問状況などといったユーザーの属性や興味関心、行動にもとづいたターゲティングです。東京都に住んでいる20代~30代の女性コスメ情報に興味がある人過去に自社サイトのサービス詳細ページへ訪問した人一方『どこに広告を配信するか』とは、以下の例のように特定のWebサイトを指定したり、Web上に無数にあるサイトから興味関心にもとづいてサイトを選出して配信します。ECの仕入れ担当者の人がよく閲覧するEC業界に特化したWebサイトとある人気ユーチューバーのチャンネルの動画コスメ情報が記載されているWebサイトディスプレイ広告を使用したほうがよいケースディスプレイ広告はターゲティングできる設定が豊富にある分、設定次第でさまざまな使用方法があります。そのため一概に「こういうケースはディスプレイ広告を使ったほうがよい」とオススメするのは難しいのですが、検索広告にはない活用の仕方を紹介すると「ニーズに明確に気づいていない、潜在的なニーズを抱えたユーザーに訴求」する方法が有効です。先ほどと同様にジムで例を挙げます。自社独自のアプリを使用してトレーニングの結果をレポーティングできるサービスのように、現存するジムでは一般的でないサービスを提供していれば、多くの場合でユーザーの潜在的なニーズを刺激する訴求が可能です。そのためディスプレイ広告との相性もよいと考えられます。ディスプレイ広告は積極的に情報を探していないユーザーに対しても訴求できる広告手法です。特定のユーザーに強く興味を持ってもらえる訴求ポイントが自社のサービスにあれば、ディスプレイ広告の使用を検討してみてもよいかもしれません。関連記事:リマーケティング広告の調整でコンバージョン獲得単価を改善した事例(不動産関連)SNS広告の特徴画像を使用する点でディスプレイ広告と少々似ていますが、SNS広告についても解説していきます。SNS広告とはSNS広告とはInstagramやFacebook、Twitter、LINE、YouTubeなどといったSNS上に配信する広告です。Instagramなどのようにユーザーが投稿できるタイプのSNSでは、そういった投稿と形式を合わせた広告を配信できます。SNS広告 ターゲティングの特徴SNS広告のターゲティングは『どこに広告を配信するか』といった点ではディスプレイ広告ほど範囲が広くありません。基本的にはそれぞれのSNS上に広告を配信します。しかし『誰に広告を配信するか』といった点では、ディスプレイ広告とは若干異なった視点からターゲティングできます。ユーザーはSNSを利用する過程でさまざまな情報をSNS側に提供しています。プロフィールの設定情報や普段の投稿内容からどのような人物なのか、何に関心があるのかといった情報をもとにターゲティングできる点が他の広告媒体と異なります。SNS広告を使用したほうがよいケースユーザーの投稿内容をもとに興味関心を推測してターゲティングできれば、高い効果を見込めます。たとえばTwitter広告では、ユーザーのツイート内容に合わせてターゲティングできます。普段から筋トレの話題に関して多くツイートしているユーザーがいた場合、そういったユーザーに対してトレーニングジムの広告を配信すると効果的かもしれません。また投稿内容をもとにしたターゲティング方法以外にも、SNS広告を有効活用できるケースはあります。SNSは情報収集のツールとしてユーザーに利用されているケースも多く、たとえばInstagram上では住宅購入を検討している多くのユーザーが、理想の住宅像を形成するためのツールとして利用しています。そのためそうしたユーザーはInstagram上に表示される住宅関連の情報に対して感度が高い状態となっており、ハウスメーカーや工務店による広告にも積極的に反応するケースが見られます。以上のように、ユーザーによるSNSの使われ方に寄り添った広告配信をすることで、SNS広告の配信結果をよりよいものにできるのです。自社の商材がSNS上でユーザーにどう扱われているのか、今一度振り返ってみると効果的なSNS広告の配信へのヒントが見つかるかもしれません。特定のWebサービスまたはアプリへの出稿を検討する場合Web広告は上述のように多くのユーザーが利用している有名なSNS以外にも、一部のユーザーに利用されているようなWebサービスやアプリへも配信できます。Webサービス・アプリの特徴をうまく活用しようディスプレイ広告やSNS広告ほど幅広いユーザーに広告を見てもらえませんが、特定のWebサービスを使用している人はそのサイト上で果たしたい目的をもって利用しているケースが多いです。その目的に沿った広告を配信できれば、ユーザーの状況と関連の高い広告配信となり、高い広告効果を期待できます。ここでは以下3つのウェブサービス、アプリへの広告配信について触れます。TimeTree(カレンダーアプリ)SmartNews(ニュースアプリ)Indeed(求人情報掲載サービス)これら以外にもいくつかWebサービスやアプリはありますが、広告媒体の選び方としてはどれも「ユーザーがそのWebサービス(アプリ)でどんな情報を求めているのか?」に起因します。TimeTreeの場合TimeTree(タイムツリー)とは他者と予定を共有できるカレンダーアプリで、家族間の予定を共有するために使われることが多いです。そのため広告配信をする際は、子供の教育に関するサービスやレジャー施設など、家族間で話題になるような商材との相性がよいと考えられます。TimeTreeを使用しているユーザーは、自分や家族の予定を確認するためにアプリを利用しています。そのため開催日のあるイベントなど、日程と関連する広告を配信してみるのも一つの手でしょう。SmartNewsの場合SmartNews(スマートニュース)とはユーザー数日本最大のニュースアプリです。男女比はほぼ半々で、40~50代にボリュームゾーンがありますが幅広い年代の方が利用しています。SmartNewsを使用しているユーザーは、アプリを閲覧しながら自分の興味のあるニュースがないかをチェックしています。そのため記事風の広告、記事風のLPを作成しSmartNews上で配信することで、関心をもったユーザーに広告を念入りに読んでもらいやすくなります。また、もしユーザーインタビューがあれば記事形式に整えることで、広告の遷移先として使用できます。何らかの課題を抱えたユーザーがあなたの会社のサービスを利用することで課題が解決された過程を紹介することで、広告を通して記事を読んでくれたユーザーに自社サービスの有効性をアピールできます。Indeedの場合Indeed(インディード)とはWeb上に公開されているあらゆる求人情報を検索できるWebサービスです。キーワードと勤務地を検索窓に入力して検索することで、関連の高い求人情報が表示されます。求人広告を配信したい場合は求人情報を探しているユーザーがいる媒体に配信しましょう。料金体系はクリック課金制といって、広告がクリックされた際にのみ料金が発生します。そのためターゲット以外のユーザーによるクリックをできるだけ発生させないように留意しなければなりません。「職種名」を記載する欄には、自社が募集している人材の特徴を詳細に記入して無駄なクリックを発生させないようにしましょう。アフィリエイト広告の特徴これまで紹介してきた運用型広告は広告配信の微調整を行ったり、効果的な訴求を模索したりと専門的な知識と運用のための人的・時間的リソースが必要です。外部の広告代理店へ広告運用を依頼したり、専門的な人材を雇うことでそれらの課題は解消できますが、予算の都合などでそれらが難しい場合はアフィリエイト広告を検討してみてはいかがでしょうか。アフィリエイト広告とはアフィリエイト広告とは、ウェブサイトの運営者が企業から提供される広告を自サイトに設置し、その広告経由で商品の購入など成果が達成された際に報酬が支払われる仕組みです。成果報酬型広告とも言われており、広告主側からすると成果に対してのみ広告費を支払えばよいため予算を組みやすくなります。ただしリスティング広告やディスプレイ広告、SNS広告といった運用型広告とは異なり、製品の売り込み方がサイト運営者によって企画されます。そのため自社の意図やブランディングイメージと異なる売り込み方をされてしまう恐れもあります。またアフィリエイト広告の成果は、アフィリエイターと呼ばれるアフィリエイト広告を手掛けている人の手腕によって大きく変わってきます。安定して成果を出してくれるアフィリエイターとつながりがあったり、アフィリエイターの訴求内容を細かくチェックできる体制が社内に整っていれば手段の1つとして検討してもよいかもしれません。アフィリエイト広告を配信したい場合は、ASP(Affiliate Service Provider)というアフィリエイターと広告主を仲介する企業に登録します。代表的なASPにはA8.netがあります。関連記事:Instagram広告の「訴求内容」と「広告配信する顧客のフェーズ」を見直して、お問い合わせ獲得を増やした改善事例(ハウスメーカー)まとめWeb広告にはここまで紹介したように多数の配信手段があります。どの広告媒体を使用するべきか迷ってしまうかもしれませんが、自社サービスの特性と顧客のニーズや属性を加味すれば適切な広告媒体を選べますので今一度振り返ってみてはいかがでしょうか。以下のような質問を投げかけてみることで、効果的な広告媒体は何か見えてくるはずです。Q.「自社のサービスが顧客によってどのように探されているのか?」→検索して探されることが多いなら検索広告との相性がよいQ.「自社のサービスはユーザーの潜在的なニーズを満たすのか?」→潜在的なニーズを満たすならディスプレイ広告も検討してみるQ.「自社のサービスのターゲットはSNSを利用しているのか?」→各SNSで自社のサービスに関連した投稿が行われているならSNS広告も検討してみる適切な広告媒体を選べるよう自社のサービスや顧客への理解を深めていきましょう。顧客理解については「顧客についてどこまで把握できてますか?顧客理解の重要性から意識するポイントについて解説」で詳しく解説しています。こちらの記事も参考にしてみてください。