使い方次第でいまでも絶大な効果があるメルマガ。「メルマガの準備に時間をかけて頑張っているのに開封率が上がらない…」「どうしたら開封率を上げてもっと読んでもらえるんだろう」そうお悩みのご担当者さまは多いのではないでしょうか。本記事では、メルマガで成果を出すための最初のステップ「開封率を上げる」方法を、具体的な事例つきで解説します。メルマガをこれから取り組まれる方は以下の記事も合わせてご覧ください。関連記事:メルマガとは?目的・メリットをはじめ、難しい理由まで。事例と画像付きで解説メルマガの開封率とは?一斉配信したメルマガを「何%のユーザーが開封してくれたのか」を表す指標をメルマガの開封率といいます。基本的には以下の計算式で表します。(開封数÷メール到達数)×100%=開封率たとえば、送信したメールの到達数が2,000件、そのメールを開封したユーザーが200名の場合、(200÷2,000) × 100% で開封率は10%となります。メルマガの平均的な開封率は?メルマガの開封率が低い時、担当者としては「メルマガを読む人が減っているのではないか?もうメルマガの時代ではないのではないか?」とつい考えてしまいます。一般的なメルマガの開封率は平均で15%~20%です。2023年最新のデータを見ると40%を超える業界もあり、有効活用ができればいまなお主戦力の施策になりうるのです。2023年業界別のメルマガ開封率平均メルマガの開封率は業種によって異なります。下の図はメール配信サービス「配配メール」が集計した、2023年時点での平均開封率の業界別データです。画像引用元:業界別のメルマガ開封率平均は? - 株式会社ラクス「スポーツ、フィットネス」「医薬品」「電気、ガス、水道」の開封率は40%を超えており、約2人に1人はメルマガを開封しているということになります。「コンサルティング」「広告代理店、マーケティング」「人材」「美容、健康」は20%台となっています。4~5人に1人は開封してくれているということになります。開封率を高める10のポイント頑張って書いたメール文章も、読者の興味を引くコンテンツも、お得な情報も、まずはメールを開封していただかなければ読まれることはありません。そこで、ここからは開封率を高める10のポイントを順に紹介していきます。配信リストを見直す迷惑メール扱いを避ける読者層に合った時間や曜日に配信する読者層の興味を惹く件名にするプリヘッダーを活用する、または本文の最初の15文字を工夫する目に留まりやすい差出人名を設定する広告と思われないメールアドレスを設定するデータ容量をできる限り軽くする配信頻度を最適化する開封率を計測し、良かったもの悪かったものを分析する1.配信リストを見直すメルマガを全リストに対して配信している場合は、「本当に全員に送る必要があるか?」といった見直しをしてみることは重要です。たとえば、今は使われていないメールアドレスにメルマガを送り続けると、送信先のプロバイダから迷惑メール判定されてしまいます。また、購入や利用した時期から長い期間が経過しているユーザーにメルマガを送り続けると、迷惑フォルダに設定されてしまうこともあるかと思います。メールを書き続けているが「そもそも届いていない」ということがないように、配信リストの現状を分析して整理をしてみましょう。2.迷惑メール扱いを避けるメルマガをしっかり読者に届けるためには、迷惑メール扱いにされないように工夫することも重要です。配信リストや本文に問題があると、受信側のキャリアやIPSあるいはユーザーに迷惑メール登録されてしまう可能性があります。主に以下のようなポイントを気をつける必要があります。過剰な煽り表現を使用しない(無料で稼げます!など)過剰な装飾を使わない(◆◆◆!!!!????など」添付するURLは、内容に沿ったWebサイトを添付する短時間で大量の配信を行わない迷惑メールに登録されないための工夫はさまざまありますが、受信側システムの判定とユーザーからの評価をそれぞれ意識しながら内容を作ることが必要です。システムの判定とは、たとえば、大量の配信リストに対して一斉配信を一度に行うと、配信速度が遅くなり「スパム」「迷惑メール」と判定されることがあります。リストが多い場合は一斉に送るのではなく、1,000通ずつ順に送信するといった工夫が必要です。3.読者層に合った時間や曜日に配信する送る時間や曜日によっても開封率が異なります。受信者にとってベストなタイミングをなるべく考えて時間や曜日を変えてみることも大切です。たとえば企業向けのメルマガを配信していた場合、大抵の方が平日に送信すると思います。しかし、不動産やハウスメーカーなどは火曜日、水曜日休みが多く、飲食店などは火曜日休みが多かったりします。このように配信しているリスト、あるいはターゲットとしている方の勤務形態などを調べて、配信時間を調整することで開封率が上がる可能性があります。また、自社のサイトがよく見られている時間や、読者の過去の購買や申込の時間に合わせた配信をしてみるのもおすすめです。4.読者層の興味を惹く件名にする約43以上の人が件名でメールを開封するかどうか決めるという調査結果もあり、ターゲット層の興味を惹く件名にできるかどうかで開封率に差が出ます。画像引用元:メルマガの開封率の平均は?業界別レポート - 株式会社ラクスPCやスマホで表示される件名の文字数は30文字前後です。しかし30文字すべてを読み込むユーザーは少ないため、冒頭15文字以内に重要なキーワードを含めることが大切です。参考:Yahoo!ニュース トピックスの見出し文字数を最大15.5文字に変更します - Yahoo!ニュース5.プリヘッダーを活用する、または本文の最初の15文字を工夫するプリヘッダーとは、件名や送信者名と合わせて、Gmailやモバイルメールを中心に受信フォルダに表示されるテキストのことです。GmailのPC版では件名と合わせて全角81文字前後、スマホ版では全角17文字程度となります。開封前に表示されるテキストのため、件名とセットで最適化することで開封率UPに繋がります。メール配信システムにプリヘッダーの設定機能がある場合はぜひ活用しましょう。また、プリヘッダーの設定ができない場合には本文の冒頭が表示されるため、本文の冒頭を工夫する必要があります。6.目に留まりやすい差出人名を設定する意外と工夫が凝らされていない「差出人名」も意識的に変えてみることもオススメです。読者が認識していない名前で配信してしまったり、そもそも差出人が設定されていないメルマガは、開封率を低下させる可能性が高いです。たとえば、読者は商品名で認識しているにも関わらず、商品名ではなく会社名のみを差出人名にしているケースや、毎回の差出人が会社名のみのケースです。会社名が認知されている場合には有効ですが、そうでない場合には「自分あての読むべきメール」と捉えてもらえいにくく開封率の低下に繋がります。画像のメルマガは、株式会社LIGさんのメルマガです。件名の冒頭は毎回「人」の名前になっているため他のメルマガよりも目立ちます。7.迷惑メールだと思われないメールアドレスを設定する送信名に続き、送信元のメールアドレスも開封率を高めるための工夫ができます。たとえば、「info@~」「news@~」といったメールアドレスよりも、商品名や個人名などが入ったメールアドレスの方が「広告」と思われにくい傾向があります。それだけでなく送信元のメールアドレスによっては、受信側のシステムからスパム扱いをされてしまう可能性があるため、送信ドメイン認証を実践することが必要です。ここではドメイン認証方法を割愛しますが、以下リンクから調べてみることをオススメします。参考:送信ドメイン認証 - 一般財団法人 日本データ通信協会8.データ容量をできる限り軽くするデータ容量をできる限り軽くすることは開封率を上げるために必要な工夫です。データ容量が大きいと受信に時間がかかり開封率にも影響します。容量が大きい画像を使用したり、一度のメールに大量の画像を使用すると、表示速度が遅くなり完読率が下がってしまうだけでなく、受信側のデバイスによっては受信容量が制限され届かなくなってしまう可能性もあります。9.配信頻度を調整する一概にどれぐらいの頻度が良いということは断言できませんが、配信頻度が過剰だと、迷惑メールリストに入れられてしまう可能性があります。株式会社ベンチマークジャパンが発表した「メールマガジン購読状況調査 2022年度版」によると、メルマガ解除の理由の35.8%が「配信数が多するぎる」と回答しています。引用:メールマガジン購読状況調査 2022年度版 - 株式会社ベンチマークジャパン読者層や商材によって適切な頻度は変わるため、解除率や開封率をもとに自社に最適な配信頻度を見つけていきましょう。10.開封率を計測し分析と改善を行う開封率を計測したデータをもとに分析し改善をすることは、開封率を上げていくために必須のプロセスです。実際のデータから、どういった要素が良い開封率に繋がったのか?また、どのような点が開封率を上げられなかった要因なのか?実際のデータを蓄積して、検証を繰り返していきます。たとえば、開封率が良いメールを見つけたら、送信日時、件名、内容、などあらゆるデータを記録します。そして次のメルマガは同じ時間にする、その次のメルマガは件名のテイストを揃えるなどして、要因分析を深めていきます。計測方法は、Google Analyticsや顧客管理システムを使うと簡単にできますが、いずれの方法も使用しない場合は、エクセルなどに日時や内容を記載して残しておきましょう。開封率を高める6つの「件名」アイデアここからは、開封率を高めるためにできる「件名」のアイデアをご紹介します。件名は、開封率にかなりの影響を及ぼす部分です。なかなかメルマガの開封率が改善しない方においては件名の工夫から行っていくことをオススメしています。①疑問形を使う件名の最後に「?」などの記号を使い、疑問形にすることで内容に興味をもってもらうことができます。内容を知りたい方や、知っているけど答え合わせしたい、といったクリックする理由ができやすくなります。例)・今話題のAIツールを利用した便利な集客法とは?・◯◯を使用するだけで開封率〇%上がるってほんと?人名・固有名詞を使う人名・固有名詞は読者の興味を惹きつける力があります。誰もが知っている人名や固有名詞、読者にとって権威性のある人名や、読者が興味のある固有名詞などで考えてみてください。例)・コトラーVSドラッガー・WEB解析士が教えるGA4メール分析具体的な数字を入れる数字は結果や成果のイメージをしやすくしたり、好奇心を刺激する効果があります。件名に具体的な数字を入れてみましょう。例)後輩に叩きこんだ集客の3ステップ開封率80%の実例3選緊急性・限定感を伝える人は得するよりも損失を避けたいというのは周知の事実ですが、「今しか手に入らないかもしれない」ことを伝え、機会損失してしまう可能性を感じてもらうことでクリック率が上がる可能性があります。注意すべきは、頻繁に緊急性や限定性を表現してしまうと、不信感が強くなり逆効果になります。適度なタイミングや頻度を気を付けながら使ってみてください。例)・残り1日で当キャンペーンは終了します・【招待状】1ヶ月お試し参加権読者の興味や注意を惹きつけるキーワードを入れる読者の頭の中にある、興味関心が高いキーワードを使うことも開封率UPに繋がります。注意点としては、あまりに商品からかけ離れると購入率や申し込み率が低下する点です。読者の興味関心×自社商品やサービスをうまく繋げられないか考えてみましょう。例)・SNS大国アメリカのWebマーケティング事情・メルマガリストが自動で増える仕組み「無料」というキーワードを入れる「無料」や「プレゼント」というキーワードは普遍的に強い内容で、鉄板の手法です。とはいえ、価値を感じていただけないものはいくら無料でも興味を惹いてはくれません。商品やサービスそのものはもちろんのこと、特別なPDF資料や限定特典など、読者が価値を感じるオファーを用意してセットで使ってみてください。例)【無料進呈中】最新集客マニュアル【プレゼント企画】〇万人突破の御礼まとめメルマガは特定の読者に対してニュースやプロモーションなどの情報を届けられる手法です。顧客との継続的なコミュニケーションを実現し、信頼関係を構築する重要な手段の1つです。だからこそ、開封率を上げることにこだわり試行錯誤をする必要があると私たちは考えます。同時に「開封していただいた顧客にとって役立つメルマガを送る」ことにもこだわり抜いた企業がメルマガでの成果を出していくと考えます。この記事がみなさまの参考になれば幸いです。