nofollow属性とは、特定のリンク先を検索エンジンのクローラーに認識させたくない時、リンク先をクロールしないようクローラーにヒントを提示することができる属性値です。Google 検索セントラルでは以下のように記述されています。リンクにその他の適切な値がなく、そのリンクとサイトを関連付けたくない場合、またはリンク先のページをサイトからクロールさせないようにする場合は、nofollow の値を使用します。引用:Google に外部リンクの関係性を伝える - Google 検索セントラルnofollow属性を設定するのは、たとえば以下のようなケースです。こちらに関しては、記事後半でより詳しく解説します。無関係なページへのリンクを貼るとき怪しいページや運営者が不明のページへのリンクを貼るときブログのコメント欄やSNSなどのサイト管理者の意図とは関係なくコンテンツが作られるページへリンクを貼るときAdSenseなどの広告のリンクを貼るときリンク自体やリンクを含む投稿に関して金銭や物品のやり取りが含まれるときnofollow属性の重要性nofollow属性は、自分たちのサイトの評価を悪用されないためにも、検索結果を適切なものにし検索活動を行うユーザーの体験を良いものにするためにも重要です。検索エンジンの仕組みは、設置されたリンクからもリンク先の関連性や信頼性を判断しています。そのため自分たちのサイトに貼ったリンクによって、リンク先のページの評価が上がってしまうことがあります。これが自分たちのサイトと関連性のある有益なページであれば良いでしょう。しかし、「悪い事例として挙げたページへのリンク」や「ユーザーの投稿によりページ内のコンテンツが変わってしまうページへのリンク」の場合、本来評価されるべきでないページが評価されてしまうことがあります。そういった事態を防ぎ検索結果を適切なものにすることで、ユーザーの検索体験を向上させることにつながります。そのためにnofollow属性はとても重要なのです。nofollow属性とSEOの関係nofollow属性は、SEOと直接的な関係性はありません。間接的にリンク先のページの評価に関係することはありますが、あくまで間接的な影響の範疇です。また、「PageRankの流出を防ぐために、外部サイトへのリンクにはすべてnofollow属性の設定をしましょう。」という誤った情報を鵜呑みにして、間違った設定をしているサイトを度々見ます。Googleのジョン・ミューラー氏は、「Google Webmaster Central office-hourshangout」の動画の中で、外部サイトへのリンクすべてにnofollowの設定をすることを否定しています。そのような設定をすることは無意味であり、また、通常のリンク設定をした方がページの評価が上がる可能性があることも語っています。参照:English Google Webmaster Central office-hours hangout from July 26, 2019 - YouTube外部リンクすべてにnofollowの設定をする必要はないですが、上述したような悪質なページや怪しいページへのリンクへはnofollowの設定を行うようにしましょう。nofollow属性とnoindex属性の違いnofollow属性とよく間違われる属性値に、noindex属性というものがあります。noindex属性とは、他のサイトがそのページにリンクしているかどうかにかかわらず、検索結果にWebページをインデックスさせないよう設定できる属性値です。noindex属性を設置する理由はいくつかありますが、理由の1つに低品質ページや重複コンテンツ、エラーページなどのインデックスを防ぎ、自分のサイトのSEO評価を落とさないようにする、という理由があります。nofollow属性とは異なった機能になりますので、間違えないよう注意しましょう。nofollow属性を設定するケースnofollow属性を設定するケースとしては、「有料リンク」と「コメント」の2つのうちいずれかに該当するケースが多いです。これ以外にも、低品質なコンテンツや、怪しいサイトへのリンクなどには、忘れずnofollowを設定するようにしましょう。有料リンク有料リンクとは、金銭を対価として売買されるリンクのことです。たとえば、有料でサイト内にリンク付きの広告を設置する場合、プレスリリースにより獲得するリンクを設置する場合などがあります。意図せずとも、リンク自体やリンクを含む投稿に関して金銭や物品のやり取りが含まれるときGoogleのガイドラインに違反する可能性があり、違反とみなされた場合はペナルティを受ける可能性(※)があります。こういった事態に陥らないよう、有料リンクを使用する際は必ずnofollowの設定をしましょう。※PageRankを転送するリンクの売買とみなされる場合、Google のウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)への違反となる場合があります。参照:リンク プログラム - Google 検索セントラルコメント自社のサイトにコメント欄やレビュー欄を設置している場合は、nofollowの設定をしましょう。良いコメントや適切な提言となるコメントは問題ありませんが、サイトと関係のないページのリンクを書き込む悪戯や、悪質な業者による怪しいサイトへのリンクの設置が行われてしまうと、意図せず自社のサイトのSEO評価を落とす可能性があります。そのようなリンクにはnofollow属性を設置し、リスクを回避しましょう。nofollow属性の記述方法nofollow属性の記述方法について解説します。noffolowの設定には以下の2つの方法があります。aタグに記述する場合(特定リンク)metaタグに記述する場合(ページ全体)aタグに記述する場合(特定リンク)特定リンクに対して設定する場合は、設定したいリンクのaタグに「rel=”nofollow”」を記述します。記述前<a href=”https://www.altenas.jp/”>〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇</a>記述後<a href=”https://www.altenas.jp/” rel=”nofollow”>〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇</a>metaタグに記述する場合(ページ全体)ページ内にあるすべてのリンクに対してnofollowを指定したい場合は、head内に以下の記述をします。<meta name=”robots” content=”nofollow”>nofollow属性に似たrel属性値「ugc」「sponsored」ここでは、nofollow属性に似たrel属性値「ugc」「sponsored」について解説します。これらの属性値を使用することでも、自社のサイトとリンク先のページの関係性はより明確になるでしょう。「rel="ugc"」とは?「ugc」は、ユーザーからのコメントやフォーラム投稿など、ユーザーが作成したコンテンツ(UGC)のリンクに対して設置する属性値です。すべてのコメント欄やフォーラムへの投稿が悪影響を及ぼすわけではありませんが、ブログやフォーラムを運営していると、リンク付きのコメントスパム被害に合うケースがあります。そういったことが起こる可能性のあるページへのリンクを設置する場合は、ugcを設置しましょう。ugcを設置することで、スパムリンク設置の意味を無くすことにつながります。 <a href=”UGCの含まれる特定ページや外部サイトへのURL” rel=”ugc”>例.こちらから閲覧可能です</a>「rel="sponsored"」とは?「sponsored」は、広告や有料リンクに対して設置する属性値です。上述の通り、有料リンクはペナルティを受ける要因の1つとなり得ます。ペナルティを回避するためにも、外部リンクのなかで広告や有料プレースメントなどへの有料リンク(※)を設置する際はsponsoredを設置しましょう。 <a href=”有料リンクのURL” rel=”sponsored”>〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇</a>Google 検索セントラルにも記載されているとおり、すべての有料リンクがガイドラインに違反する訳ではありません。リンクの売買は、検索結果の操作ではなく宣伝を目的とする場合であれば問題ありません。そういった正当な理由がある場合は、sponsoredを設置すると良いでしょう。参照:有料リンク - Google 検索セントラルまとめnofollow属性を設置すれば、悪意ユーザーやスパムサイトから自社のサイトを守ることができ、検索エンジンからの正確なSEO評価を受けることができます。また競合サイトや競合ページに自社の評価を不必要に利用されないというメリットもあります。まだ設定していない方は、ぜひ本記事を参考に設定し、自社サイトの改善にお役立てください。またSEO対策を検討中の方は、ぜひこちらの記事も参考になるはずです。併せてご覧くださいませ。関連記事:顧客目線のブログとSEO対策で、7.7倍のリードを獲得できるまで伸びた医療ブログの改善事例(医療関連ブログ)