私たちがSMB(Small and Medium Business)のマーケティング支援をする中で、SMBがマーケティング活動をアウトソース(外注)で運用すべきか、インハウス(内製)で運用すべきかは、頻繁に議論されるトピックです。企業によって採用、業務リソース、ノウハウ、資金などのさまざまな事情があるため、「すべての企業が〇〇で運用すべき」とは言えませんが、多くの場合で「アウトソースを主軸に運用すべき」と考えます。本記事では、私がそう考える理由について解説していきます。アウトソースを主軸に運用したほうがいい理由私がこう考える理由は主に3つです。これらについて順番に解説していきます。マーケティング活動の初期から「精度の高い打ち手」を実行することができる実務をこなしながら専門的な業務を兼務するのは難しいコストパフォーマンスの善し悪しで継続or解約を判断できるマーケティング活動の初期から「精度の高い打ち手」を実行することができるマーケティング活動の初期から「精度の高い打ち手」を打つことができる、というのがひとつ目の理由です。SMBのマーケティング活動において最も大切なのは「時間」です。なるべく早くリード獲得を安定させようと思うと、マーケティング未経験の方々が取り組むよりも、マーケティングの知識を持つ専門家が戦略設計から施策の実行を行ったほうがいいでしょう。アウトソースすることで委託する費用がかかりますが、マーケティング活動の成果を早く上げることができると思えば、必要な投資と考えることができます。また以前、このようなご相談をいただいたことがあります。「ブログを書いて集客を行おうと思い、3年間で1,000記事ほど記事を書いたが一向に成果が出ない」企業のHPを見てみると毎日のように記事が更新されているものの、コンテンツマーケティングの成功に不可欠な「ターゲットのニーズ調査」や「カスタマージャーニーマップの作成」「キーワード調査」「コンテンツの届け方」「SEO対策」などがすべて行われておらず、もし3年前に専門家に外注していればこんなことにならなかったのに、と思ったことがあります。より早く成果を出す方法を選択していれば、今とは全く違う事業規模になっていたかもしれません。時間を無駄にせず、マーケティング活動の初期から打ち手の精度を上げるためにも、積極的にアウトソースするのはとても重要なことと考えます。日々の仕事をこなしながら、畑違いの仕事を兼務するのは難しい日々の実務をこなしながら、マーケティングのような専門的な知識とそれなりの作業時間を要する業務を兼務するのは、難しいです。SMBはエンタープライズと比較して、人的リソースが少ない場合が多いです。1事業のマーケティング活動を行おうにも、戦略設計から施策の立案・実行(※)まで数人で実行するには無理があります。また、専門的な知識も必要であるため、マーケティングについて勉強しながら、となると非常に効率が悪いでしょう。※マーケティング施策の例・・・リスティング広告、コンテンツマーケティング、セミナー、アクセス解析、SEO対策、HP制作・リニューアル、リサーチ、MA、メルマガなど兼務ではなく、専任のマーケティング担当者を採用することもできます。しかし、専門知識を持ち横断的にマーケティング施策の実行ができる人材の少なさや、オファーに必要な年収を考えると、そういった人材の採用はSMBには難しいことが多いはずです。日々の実務とマーケティング業務を兼務する難しさ、専任の担当者の採用の難しさ、を考えるとアウトソースが最もいい判断と私は考えます。コストパフォーマンスの善し悪しで継続or解約を判断できるアウトソースの利点としてコストパフォーマンスで判断し、良ければ継続、悪ければ解約することができる点が挙げられます。経営者にとって人を雇用するのはワクワクすることでもありますが、同時に「固定費が上がる」という意味で怖いことでもあります。採用したマーケティングの担当者が、期待通りの成果を出してくれれば嬉しいですが、もし期待した成果につながらなかったら...と考えると非常に怖いです。冷徹な言い方かもしれませんが、その点アウトソースは契約書に従い、契約を解消することができます。「固定費」ではなく「変動費」とできるのは、非常に大きな利点です。(もちろん優秀なマーケティング担当者が採用できそうな場合は、積極的に採用して、長期的に御社の事業に貢献してもらうのは非常に素晴らしいことで、否定するつもりは全くありません)また、マーケティング活動のすべてをアウトソースする必要はありません。一部の業務を社内に残し、必要な箇所だけアウトソースするのがいいでしょう。たとえば、弊社のクライアントにはこういった企業がいらっしゃいます。マーケティング全体の戦略立案は、クライアントと弊社で共同で立案【アウトソース】リスティング広告の運用は、弊社に依頼【アウトソース】SEO対策を含めたHP全体のコンサルティングは、弊社に依頼【アウトソース】HPの修正は、HP制作会社に依頼【アウトソース】コンテンツマーケティングは、弊社とライターに依頼【インハウス】メールマガジンの配信は、社内の担当者が実施【インハウス】展示会への出展は、社内の担当者が実施社内で対応できない箇所は積極的にアウトソースし、コストパフォーマンスが悪ければ解約することができるのも私がアウトソースを推す理由です。依頼先の見つけ方取り組みたい施策や試してみたい施策を一度すべて洗い出してみましょう。その上で、社内で取り組めそうなもの、社外にアウトソースした方が良さそうなものを振り分けていきます。たとえば、リスティング広告を実施したいと思った時には、大きく3つの選択肢があります。広告代理店(法人)に依頼するフリーランスや個人事業主の方に依頼する社内の担当者が、自社の広告を運用(インハウス運用)する広告を配信する目的や、会社の状況に合わせて選択しましょう。リスティング広告代理店を選ぶ際はこちらの記事が参考になると思いますので、ぜひご覧ください。【中小企業向け】失敗しないリスティング広告代理店の選び方と、見るべき8つのポイントまとめSMBが社内リソースだけで効率的なマーケティング活動を進めるのは非常に難しいと感じます。短期間で安定したリード獲得を実現するためにも、「アウトソースを主軸にマーケティング活動を行うべき」と私は考えます。また数年後にはインハウス化したい場合でも、アウトソースを活用することは外部から専門的な知識を取り入れることができるという意味で非常に重要ですので、社内の体制が整うまではアウトソースを主軸にするのがいいでしょう。これら3つの理由を改めて確認していただき、自社のマーケティング活動をより良いものにできると良いですね。マーケティング活動の初期から「精度の高い打ち手」を打つことができる実務をこなしながら専門的な業務を兼務するのは難しいコストパフォーマンスで継続or解約を判断できるまたもし、マーケティングのアウトソースについて検討されている場合は、こちらの記事もご覧ください。弊社がマーケティング支援に入らせていただき、最初の1年でお問い合わせ数を3倍以上に改善した事例です。改善事例:「ニッチ商品でも、知恵を絞ればマーケティングで成果を出せる」予想外の提案から始まり、売上が2倍以上に伸びた取り組み