Google 広告では、さまざまなターゲティング設定をすることができます。地域や年齢、ライフスタイルなど多くのターゲティング設定が可能です。うまくターゲティング設定を行うことができれば、成果に繋がる見込みが低い広告配信を抑え、効率良く配信できます。今回は、数あるターゲティング設定の中でも「ユーザー属性ターゲティング」について解説をします。主に以下の方に向けた記事になります。そもそもユーザー属性ターゲティングとは何かを知りたいユーザー属性ターゲティングはどこまで絞れるのか知りたいユーザー属性ターゲティングを設定する際のポイントを知りたいGoogle 広告のユーザー属性ターゲティングとは?ユーザー属性ターゲティングとは、ユーザーを属性ごとに分け広告を配信するターゲットを絞り込む設定です。ユーザー属性とは、主にネット利用しているユーザーの年齢層や性別などのデモグラフィック(人口統計学的属性)情報を指します。男性向けパーソナルジムを扱っている場合、「男性」「25歳〜54歳」にターゲットを絞り広告配信することができます。ユーザー属性は、ターゲットとしていない性別や年齢層に対する広告配信を抑えることができ、広告ターゲティングにおいて重要な情報と言えます。関連記事:「ペルソナ」とは?概要と作るメリット、作成方法まで解説(ペルソナ作成シート付き)ユーザー属性を識別する仕組みGoogleがユーザー属性を識別する仕組みは、主に以下の情報をもとに推測するというものです。Google アカウントに追加された個人情報Googleのサービスを利用している広告主から提供されるデータ検索履歴などのネットワーク上の行動これらの情報をもとに、Googleが属性を推察しカテゴリーが分類されます。識別されたユーザー属性は、あくまでGoogleの推察であり必ずしも一致しているとは限りません。また、すべてのユーザーの情報を収集できるわけでは無いため、ターゲットを設定する場合はそのことを把握しておきましょう。ユーザーが Google アカウントにログインしている場合は、そのアカウントの状況に応じて、ユーザーの設定に基づくユーザー属性を使用することがあります。ユーザー属性情報は [広告設定] ページでユーザー自身が編集できます。このほか、一部のソーシャル ネットワーク サイトなどでユーザーが入力した属性情報が Google に提供される場合もあります。上記以外にも、Google サービスまたはディスプレイ ネットワークでの行動に基づいて属性が推測される場合があります。たとえば、ユーザーが YouTube またはディスプレイ ネットワークのサイトを閲覧している場合、Google は「Cookie」を使ってそのユーザーのウェブブラウザに ID を格納し、そこでアクセスされたサイトの情報に基づいて、その ID を特定のユーザー属性カテゴリに関連付けることがあります。引用元: Google が属性情報を識別する方法 - Google 広告 ヘルプ設定できるユーザー属性ターゲティングユーザー属性で設定できるターゲティングは、以下の通りです。主に年齢、性別、世帯年収、子供の有無といったデモグラフィック情報の設定が可能です。さらに詳しくユーザー属性を設定できるさらにユーザー属性の絞り込みがしたい場合は、「詳しいユーザー属性」をターゲティング設定することが可能です。詳しいユーザー属性とは、子供の年齢や学歴、業種などさらに細かく設定できる機能です。しかし、ユーザー属性とは異なり、詳細情報に当てはまるユーザーの母数が少ない場合があるため絞りすぎには注意が必要です。ユーザー属性ターゲティングの設定方法Google 広告におけるユーザー属性ターゲティングの設定方法について解説します。デフォルトでは、すべての属性に配信される設定になっています。ターゲティングを行いたい場合は下記手順での設定が必要です。まず、Google 広告アカウントにログインをします。1.左側のページメニューで [オーディエンス] タブをクリックします。2.[ユーザー属性を編集]をクリックします。3.ターゲティング設定をしたいキャンペーン、グループを選択します。4.配信したい属性にチェックをし保存をクリックすれば完了です。(デフォルトではすべてのチェックボックスにチェックが入っている状態なので、不要なチェックを外して設定します)詳しいユーザー属性ターゲティングを設定する方法詳しいユーザー属性ターゲティングを設定する場合は、ユーザー属性とは異なる設定手順になります。1.左側のページメニューで [オーディエンス] タブをクリックします。2.[オーディエンスセグメントを追加]をクリックします。3.ターゲティングにチェックをし、検索と閲覧が表示されているので [閲覧] をクリックします。4.[ユーザーの属性(詳しいユーザー属性)]をクリックします。5.配信したい属性のチェックボックスにチェックを入れ保存をクリックすれば完了です。ユーザー属性の入札単価調整を行う方法入札単価調整とは、入札単価の増減を調整することにより、費用対効果の低いユーザー属性の配信を抑え、逆に費用対効果の高いユーザーに対して積極的に配信することができる設定です。1.左側のページメニューで [オーディエンス] タブをクリックします。2.入札単価調整を行いたいユーザー属性を選択します。3.ユーザー属性の中にある [表を表示]をクリックします。4. 引き上げもしくは、引き下げたい属性の[入札単価調整比]をクリックします。5.引き上げもしくは、引き下げたい属性の [入札単価調整比]を入力し、保存をクリックすれば完了です。ユーザー属性の入札単価調整は「-90% ~ +900%」まで設定することができ、各属性ごとに細かく調整できます。しかし、スマート自動入札戦略の中でも、目標コンバージョン単価、目標費用対効果、コンバージョン数の最大化、目標インプレッションシェアの入札戦略を設定している場合は、設定されたコンバージョン目標に合わせて自動的に最適化されるため、入札単価調整は必要ありません。参照:入札単価調整について - Google 広告 ヘルプ ユーザー属性ターゲティングのポイントユーザー属性ターゲティングは、効率よく広告配信ができる便利な機能です。しかし、誤ったターゲットに広告配信をしてしまい機会損失が起きたり、ターゲットを絞りすぎて商品の可能性が広がらないなど、ターゲティング設定をする場合は注意が必要です。以下の点を意識しながら計画的にターゲットを絞ることをオススメします。自社のターゲットなるユーザーを理解した上で絞るユーザー属性ターゲティングを設定する場合は、自社商品のターゲットとなるユーザーを理解した上で設定することが重要です。広告の対象となるユーザーを誤って理解したまま配信してしまうと、商品・サービスに興味があるユーザーに広告が届かず、大きな機会損失に繋がる可能性があります。たとえば、新築住宅を提供している場合、新婚や子供が生まれたばかりの家族をターゲットとし、年齢や子供の有無を絞ったとします。しかし実際は、セカンドライフのための新築購入や、家の老朽化による購入など、幅広い年齢層が商品を求めており、ターゲットを絞ることで機会損失に繋がる可能性があります。広告の対象となるユーザーあるいは、商品・サービスを提供したい相手が誰なのか理解を深めてからターゲットを絞ることが重要です。関連記事:顧客についてどこまで把握できてますか?顧客理解の重要性から意識するポイントについて解説 モニタリングを活用してからターゲットを絞るGoogle 広告には、ターゲティングだけはなく「モニタリング」という設定ができます。モニタリングとは、広告の配信先を制限することなく分析したいユーザー属性のデータを測定できる機能です。画像のようにターゲティング設定と同じ場所にモニタリングの項目があり、モニタリング設定をする場合はチェックを入れます。参照:「ターゲティング」と「モニタリング」設定について - Google 広告 ヘルプターゲットを絞り込む前に特定のユーザー属性データが把握できるので、機会損失を抑えつつ見込みの高そうなターゲット層を見つけることができます。モニタリングを設定しても広告配信されるユーザーは絞られません。そのためディスプレイ広告の場合、想定以上に配信量が増えてしまい思いのよらない予算を使ってしまう可能性があるため注意が必要です。まとめユーザー属性ターゲティングの設定方法やポイントについて解説してきました。ユーザー属性ターゲティングをうまく使いこなすことができれば、コストの抑制やコンバージョン率の向上に繋がります。しかし、十分な検証をしないままターゲットを絞ることで機会損失に繋がってしまう恐れがあるため、ターゲティング設定後も検証を繰り返しましょう。まだターゲティングの設定を行なっていない方は、ぜひ本記事を参考にしていただき広告配信のパフォーマンス向上にお役立てください。関連記事:顧客の関心が高いブログを使って、新規の獲得顧客を増やしたWeb広告の改善事例