全国の建築家に注文住宅の間取り作成を依頼できる家づくりサービス「madree(マドリー)」を運営する、スタジオアンビルト株式会社さま。運営するInstagramアカウント「madree(マドリー)|いい間取りは、暮らしを変える」は間取り専門アカウントとしては国内最大規模の17.4万フォロワー(記事執筆時点)を誇ります。こちらのInstagramアカウント、家を建てる際に見たことある方も多いのではないでしょうか。弊社は、間取り作成サービス「madree(マドリー)」のマーケティング支援から入らせていただき、続いて新規事業の、注文住宅事業者向け営業支援ツール「madreeデータバンク」のご支援をさせていただきました。BtoB向けの新規事業で、どのようにリソース(人材・時間・予算など)を活かし、次々と出てくる課題を乗り越えていったのか、その取り組みについて、詳細にお伺いしました。ーーー改めて貴社のサービスについてお伺いさせてください。西垣:「madreeデータバンク」は、注文住宅を扱う工務店・ハウスメーカーに向けた住宅営業支援ツールです。toC向けの間取り作成サービス「madree(マドリー)」で得た19,200パターンの間取りデータを活用し、住宅営業の3つの負を解消することで、営業効率を大きく改善します。間取り作成に時間がかかる間取り作成のアイデアが出ない顧客の求める間取り提案ができない事業立ち上げ直後から、多くの企業からお問い合わせをいただけており、導入実績も増えてきました。ーーー西垣さま、山田さまはどのような業務を担当されていますか?西垣:主にマーケティング全体の数値管理、各施策の進捗管理、各部署との調整などをしています。ただ、記事コンテンツを制作したり、Webサイトの改修も行いますし、「madree(マドリー)」のマーケティングも担当しているので、マーケティングに関わる仕事は何でもやっています(笑)※スタジオアンビルト株式会社 マーケティング部 部長 西垣さま山田:私は営業と兼務していて、お問い合わせに対する営業活動、記事コンテンツの制作などを行っています。※スタジオアンビルト株式会社 マーケティング部 山田さまあとはもう1名、Webサイトの改修やデザインを担当するメンバーがいます。社内では我々3名でマーケティングを進めています。選んだ決め手は「部分最適ではなく、全体最適を見据えた提案」ーーー弊社にご相談いただいた当時の、課題やお困り事についてお伺いできますか。西垣:私たちが困っていたのは、限られたリソース(予算・人材・時間)をどう活用したら新規事業の数値目標を達成できるのか?という点でした。当時は...というか今も(笑)、「madree(マドリー)」のマーケティングも並行していたため、時間も人員も足りていませんでした。また新規事業のため、かけれる予算も潤沢ではない。それらをどう組み合わせたら目標を達成できるのか、悩んでいたところでした。ーーーアルテナをマーケティング活動のパートナーとしてお声がけいただいた、きっかけはなんだったのでしょうか。西垣:アルテナさんとは既に、「madree(マドリー)」のマーケティングを一緒に取り組ませていただいていました。当時から成果だけでなく、マーケティングに関する幅広い領域を相談することができ、頼もしいパートナーとして好印象を持っていました。今回の新規事業でも真っ先にお声がけさせていただきました。ーーー最終的な決め手があれば教えていただきたいです!西垣:お打ち合わせの際に、新規事業に合わせた施策提案だけでなく、既存事業のSNSやWeb広告をどう新規事業にも活かすか、ぐちゃぐちゃになっていたタグ周りやドメイン周りの整理なども相談できたのが心強かったです。たとえば、弊社のサービスを全く知らない方にアプローチするのではなく、すでに知ってくださっている方に向けて、「madree(マドリー)が、toB向けの事業を開始しました」と、まずはアプローチしてみませんかとご提案いただきました。実は「madree(マドリー)」のInstagramフォロワーの約1%、メルマガ登録ユーザーの約5~10%は、「madreeデータバンク」のターゲットとなる工務店・ハウスメーカーの方々です。まずは、これらの方々に興味を持ってもらえるような広告・SNS・メルマガでのアプローチ方法をご提案いただきました。その後も、工務店・ハウスメーカーの方々に興味を持ってもらうためには、どんな記事コンテンツを作るべきか、その根拠も説明いただき、初回相談時からスムーズな立ち上がりが想像できました。アルテナさんはWeb広告・SNS・メルマガ・記事コンテンツなどの部分最適はもちろん、弊社のリソースも加味しながら、目標達成のためにバランスよく施策を取捨選択してくれます。良い意味でこだわりなく、「madreeデータバンク」にとって最適な戦略を考えてくださったので、一緒に立ち上げるパートナーとしてとても心強いと思ったのが決め手です。準備期間が短い中、チーム一丸となって準備を進め、初月から4ヶ月連続で目標達成へーーー実際にお取引を始めてみて、ご相談いただいた当時の課題やお困り事は解決されましたか?西垣:限られたリソース(予算・人材・時間)で、目標が達成できるのか?という課題を、ご相談時は抱えていました。しかし、いざマーケティング施策が始まると、施策開始初月から、4ヶ月連続で目標を達成できました。準備期間が短い中でのご依頼だったので、当初は、開始数ヶ月は成果が出ないだろうと思っていました。しかしながら、ドメインやタグ周りの整備、Webサイト制作のサポート、Web広告・SNS・メルマガなどの連携や構築、記事コンテンツの制作をアルテナさんにまるっと対応いただいたことで、短期間にも関わらず、ほぼ万全の準備で施策をスタートすることができました。実際に施策を開始してみると、記事コンテンツが思ったより読まれなかったり、広告クリエイティブが全く顕在顧客に刺さらないなど、新しい課題が出てきました。ですがその都度、新しい課題に対する改善策や仮説を説明・実行いただけたことで、その後も安定して成果を獲得できています。※写真右:アルテナ株式会社 古田山田:私は記事コンテンツの制作を主に行っていたのですが、アルテナさんのチェックがあったことで、より顧客目線の記事が制作できました。たとえば、弊社内では周知の事実のため説明を省いてしまったが故に、お客さまに「これってどういうことだろう?」と、内容が正しく伝わらないことがありました。事前にチェックいただけたことで、そこから”お客さまに伝わる記事”を作ることができました。メールマガジンで配信してみると反応がとても良く、まとまった資料請求が発生して嬉しかったです。実際に、制作した記事を記事LPとして活用したことで、Web広告の成果もグンと良くなりました。施策開始当初は、Facebook広告のランディングページをサービスページトップにしていましたが、広告の一部のランディングページを、制作した記事に変更しました。その結果、多い時には全体の40%近くの資料請求を、この方法で獲得することができました。リソースが極端に限られている新規事業にとって、一石一鳥の施策だけではスピード感を持って全体を伸ばしていくことができません。その点アルテナさんは、一石二鳥、三鳥、四鳥のように、施策をうまく組み合わせてサポートしてくださったので、包括的なマーケティング支援会社の強みを実感することができました。住宅営業が抱える「コンペに負ける悔しさ」に気が付き、Web広告経由のCPAを80%改善ーーー印象に残っている施策や提案はありますか?西垣:施策が始まってから、短期間で100パターン弱の広告クリエイティブを提案・制作・検証いただいたことです。たとえば、施策開始当初のサービスページのメインビジュアルや、広告クリエイティブは、工務店・ハウスメーカーの営業担当者に刺さっていない可能性があるとご指摘いただきました。これに対して、ベストな広告コピーに向けた仮説を立て、検証したことで、Web広告経由のCPAを80%以上削減することができました。西垣:住宅営業では多くの場合、他社とのコンペがあります。良い間取り案やお見積もりを提案できれば受注につながりますが、中小規模の工務店は苦戦することが多いです。なぜなら、このような背景があります。お客さま一人ひとりに合わせた間取り案を考える時間が少ない大手ハウスメーカーに比べて、お見積が高くなることが多い間取り提案のバリエーションが乏しいその結果、コンペで頻繁に負けてしまう悔しさが、住宅営業担当者にはあったのでしょう。今回の広告クリエイティブの検証で、その悔しさが資料請求の強い動機になることがわかりました。「もう、間取り提案で競合に負けない。」という広告を使い、CPAが一気に改善したと報告を受けた時は、とても嬉しかったことを覚えています。その後すぐ、サービスページのメインコピーもこの文言に変更しました。このコピー以外にも、同様のインサイトに刺さるコピーを考えたことで、継続して、安定した成果を獲得できています。細かいコミュニケーションでチーム全体の成長に貢献ーーーどんな会社にアルテナをおすすめしたいですか。山田:社内マーケティング担当者のスキルアップが必要な企業におすすめです。アルテナさんはコミュニケーションが細かいため、施策の背景やプロセスまで具体的に知ることができました。こんな風に考えて仮説を立てたんだ、記事コンテンツはこんな事に気を付ければ良いんだ!など、勉強になることが多かったです。西垣:私は、支援会社と密にコミュニケーションを取りたい企業におすすめです。アルテナさんに出会う前、「madree(マドリー)」の広告運用は別の広告代理店に依頼していました。ですが、いただく連絡は月3回のメールでの報告と、月初にレポートが送られてくるのみ。広告の状況が全く分からず、改善されている様子もありませんでした。今は、slackでほぼ毎日のようにコミュニケーションを取っていますし、月初定例会、そして週次ショートミーティングを実施してもらっています。週単位で改善が進んでいくのが分かるので、多少の費用がかかっても、着実に改善が進んでいく支援企業に依頼した方が良いと思います。ーーー最後に、今後取り組んでいきたいことを教えてください。西垣:最近はウェビナー開催や展示会出展なども実施していました。いろいろな施策を試してみて、最も効果的なお客さまの獲得方法を見つけることができたので、今後はその方法に絞って、細かくPDCAを回していきたいと思っています。資料請求やお問い合わせが増えれば増えるほど、弊社の営業担当者のリソースが足りなくなるため、併せて採用活動にも力を入れつつ、さらに事業を拡大していきたいと思います。参考:ホームページ - スタジオアンビルト株式会社さま担当者からのコメントいつも弊社の提案に真摯に耳を傾けてくださり、また施策の実行に向けて柔軟に対応していただいてとても感謝しています。そのおかげで、思い切った提案や新しいアイデアへ挑戦することができ、私自身とてもやりがいを感じています。「madreeデータバンク」は住宅営業の負を解消する、非常に素晴らしいサービスです。このサービスが広まることで、住宅会社の労働時間の削減、お施主さまへの良質な間取り提案の実現、「madree(マドリー)」の間取りデータの再利用、とまさに三方よしが実現できます。引き続き「madreeデータバンク」の利用者を増やすために、最も優先順位の高いことは何か?という視点を持ちながら、さらなる成長に向けてご支援させていただきます。