アルテナ株式会社は、法人向けサービスを検討する際のWebサイトの重要性を明らかにするため、「法人向けサービスにおけるWebサイトの印象調査」を実施いたしました。本調査では、企業の意思決定に関わる担当者が、Webサイトのどのような要素をポジティブまたはネガティブに評価するのかを調査いたしました。調査結果について(サマリー)・「製品・サービスの説明の不明確さ」が最大のネガティブ要因である一方「必要最小限の情報で判断しやすい構成」が最大のポジティブ要因となっており、情報の質と量のバランスが重要だとわかった。・「失敗事例を含めた正直な顧客事例」がポジティブ評価の上位にランクインする一方で「導入事例の不足」は中位に留まっており、企業間取引では実績の量より正直さが重視されることがわかった。・「サイトデザインの古さ・更新頻度の低さ」はネガティブ要因として一定数を集めた一方で「シンプルで安定感のあるデザイン」は高評価となっており、新しさよりもシンプルさが重視される傾向が見られた。調査概要調査内容:Webサイトを通じた企業間取引における判断要因調査調査方法:インターネット調査調査日:2024年12月17日有効回答:300名回答者属性:会社員(自由業含む)20代〜60代※調査結果を引用される場合は、弊社までご一報いただき、元記事「」のリンクを記載ください。調査詳細Q1 :企業向けサービスを検討する際、Webサイトのどのような要素がネガティブな影響を与えますか?会社概要の情報不足製品・サービスの説明が不明確導入事例・実績の不足サイトデザインの古さ・更新頻度の低さ文章が多くて読みにくい写真やイラストが少ない、または質が悪い経営者・従業員情報の少なさプライバシーポリシー・規約の不備第三者評価(メディア掲載等)の不足文章・画像の不自然さその他全体の回答結果企業向けサービスを検討する際、Webサイトでネガティブな影響を与える要素として「製品・サービスの説明が不明確」が最も多く、「会社概要の情報不足」も上位に入っています。サービスや会社情報を知りたいというニーズをもってWebサイトに訪れるユーザーは多いため、当然の結果とも言えます。一方「サイトデザインの古さ・更新頻度の低さ」はそれほど重視されていませんが、「文章・画像の不自然さ」は一定数がネガティブな影響を与えています。文章や画像へのこだわりが信頼への影響を与えることを示唆しており、フリー素材や生成AIで簡単に作った味気のない文章や画像であればマイナス印象を与える可能性が考えられます。Q2 : 企業向けサービスを検討する際、Webサイトのどのような要素がポジティブな影響を与えますか?必要最小限の情報だけで、判断がしやすかった飾り気のないデザインで、コスト意識を感じた導入実績を控えめに紹介する謙虚さがあった更新頻度が低く、慎重な印象を受けた料金表示がなく、個別相談ができた失敗事例も含めた正直な顧客事例だったシンプルなデザインで、安定感があった経営理念が簡潔で、要点が明確だったその他回答結果企業向けサービスのWebサイトでポジティブな影響を与える要素として「必要最小限の情報だけで判断しやすかった」という回答が最も多く、「シンプルなデザインで、安定感があった」も比較的上位にあります。情報過多な現代において、要点を絞った情報が好まれる傾向がうかがえます。また、「失敗事例も含めた正直な顧客事例だった」という回答も多く、良い面だけでなく、リスク情報も開示することが信頼に繋がると言えます。企業は、ユーザーが求める情報を的確に提供し、誠実な姿勢を示すことが重要です。調査結果のまとめ企業向けサービスのWebサイトにおいて、「シンプルなデザインの安定感」を評価する回答が80票なのに対し、「サイトデザインの古さ・更新頻度の低さ」をネガティブに捉える回答は56票と少ないことがわかりました。このことから、企業向けWebサイトにおいて重要なのは「最新トレンド」や「頻繁な更新」ではなく、必要な情報を見やすく整理して提供することだと考えられます。「必要最小限の情報で判断しやすい」というポジティブ評価が最も多いという結果からも、この傾向がより強く現れています。総評この調査結果を見ると、一見矛盾しているように感じられるかもしれません。企業は情報不足を課題だと考えている一方で、ユーザーは「必要最小限」の「シンプル」な情報提供を高く評価しています。このような傾向が見られる背景として、現代社会において、情報があふれすぎているため、ユーザーが本当に必要な情報を見つけづらくなっているからだと考えます。そのため企業は、情報量を単純に増やすのではなく、むしろ情報を整理して価値の高い内容だけを残す「引き算」の考え方が大切になってきます。企業のWebサイトは、情報を並べただけの「カタログ」ではなく、ユーザーと対話できる場として機能すべきです。ユーザーが抱える課題に寄り添い、必要な情報をわかりやすく提供することで、自然と企業の考え方や目指す方向性が伝わり信頼関係ができていきます。情報があふれる現代だからこそ、企業は「引き算」の考え方でWebサイトを作り、ユーザーからの信頼を得ることが重要になってきているのです。