「病名」ではなく「悩み」を起点に。顧客目線のブログ記事制作とSEO対策で、お問い合わせ獲得数7.7倍に(病院・クリニック)

加賀 恵典

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公開:2023/6/9 最終更新:2026/10/5

「病名」ではなく「悩み」を起点に。顧客目線のブログ記事制作とSEO対策で、お問い合わせ獲得数7.7倍に(病院・クリニック)

弊社が支援しているクライアントの改善事例をご紹介します。今回は、医療関連のブログにおけるホームページ来訪ユーザー数、ブログ経由のコンバージョン数を改善をするために弊社にて課題の発見、施策の検証を行いました。

注意:以下の事例は私たちの状況に基づくもので、全てのケースに当てはまるわけではありません。

「病名」ではなく「悩み」を起点に。医療ブログのお問い合わせ数が7.7倍になるまで

弊社にてマーケティング活動をご支援させていただき、その中のひとつの施策であるブログ経由での集客を強化すべく取り組みをスタートしました。

前提と課題

対象サイトは以下の通りです。業種は医療関係、主な集客方法はブログコンテンツとなっています。疾患や治療方法、個人でできる対策など患者にとって役に立つ知識や情報を発信し、サイト訪問者数の向上およびお問い合わせの獲得につなげています。

業種医療関連
コンバージョン地点電話お問い合わせ
対象とする施策ブログコンテンツ
(主な流入経路:自然検索)
課題ブログ経由のサイト訪問者数の向上、及びコンバージョン数の向上

今回ご紹介するクライアントはご支援させていただく前から、自身でブログの発信をしていましたが、ある時期からサイト訪問者数が増えず、それに伴ってお問い合わせの数も増えていませんでした。

課題に対する仮説

今回のゴールは、ブログ経由のサイト訪問者数を増加させ、お問い合わせを増やすことです。お問い合わせ数の増加に苦戦している理由に、以下の仮説を立てました。

仮説1.ターゲットが「本当に知りたいこと」が書かれていない

お問い合わせにつながらない理由として「ターゲットが『本当に知りたいこと』は書かれていない」のではないか?という仮説を立てました。

主に以下の傾向から、この仮説に至りました。

  • 内容が専門的すぎて理解が難しい
  • 原因や根拠は記載されているが対策が明記されていない

医療系の記事は、明確な根拠や専門的な内容を記載する必要がありますが、あまりに専門的すぎる内容や難しい用語を使用することは、読者を困惑させる可能性もあります。

そうなると読者に与える印象は「詳しそうな病院だけど、自分の困りごとを解決してくれるのかわからない」と距離が生まれてしまい、お問い合わせにはつながりにくくなる可能性があります。

仮説2. SEO対策を十分に行った『競合ブログ』の台頭

お客様のブログ記事は、具体的なものの、SEO対策がしっかりとされていませんでした。コラムのように書かれる記事が大半で、検索しても検索結果に出てこないという課題がありました。

中には検索結果の掲載順位が高い記事もありましたが、ブログに力を入れる競合医院も増えたため、徐々に掲載順位が低下し、サイト訪問者数が減少していました。

仮説3. E-E-A-Tに沿った対策が不十分

E-E-A-Tとは、Googleが高品質なコンテンツを決める上で要視している基準です。医療系のブログは「健康」に直接関与するジャンルですので、この基準はとくに重視される傾向にあります。

お客様のブログにおいては、「執筆者が不明瞭」「一次情報の不足」「引用元の未記載」など、コンテンツの品質を低下させる要因がいくつか見られました。E-E-A-Tは、SEOの一環としても重要視されていますが、医療系のブログにおいては読者の信頼を得る上でも非常に大切です。

E-E-A-T 自体はランキングに直接影響する要因ではありませんが、E-E-A-T が優れているコンテンツを特定できる要素の組み合わせを使用することは有効です。

引用元:有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成

仮説に対して行なった施策

上記の仮説をもとに、主に3つのポイントを考慮しながら改善しました。

1. 記事毎に特定の患者を想定して制作

読者となる対象を明確にすることから始めました。実際に対象の病気で困っていた患者さんの話を具体的にヒアリングし、読んで欲しい対象者の解像度を上げることに専念しました。年齢、性別、良くある質問などをヒアリングをして、対象の読者にとってわかりやすく参考になるような内容にします。

専門用語イラスト

専門用語を控え、細かく補足を入れる、図解やイラストを作成し内容をわかりやすく整理する。自分で解決する方法や、自分での解決が難しい場合の対応策など、『読者にとって課題解決につながるかどうか』を軸に記事を改善しました。

2. 読者の使用するキーワードから考える

コラム記事がメインだったこれまでのブログから、キーワードから選定し直し、検索順位で上位に上がるようなコンテンツSEOを考えました。

  • 競合医院の記事をチェック
  • キーワードのニーズをチェック
  • 関連キーワードの調査

キーワード調査、読者ニーズの洗い出し、課題解決にむけた次の行動へと移せるように設計をしました。また検索結果上位の競合医院の記事を徹底的に読み、それらの記事の足りない情報は必ず補うなど、他院に負けないよう構成を作成しました。

3. E-E-A-Tを意識した設計

医療関連のブログにおいて、Google検索で検索順位を上げるためには、特にE-E-A-Tの基準を満たしたコンテンツとして認識される必要があります。E-E-A-Tは「Expertise(専門性)」「Experience(経験)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」4つの基準で評価されます。

EEATとは

これまでのブログでは、E-E-A-Tにおける具体的な対策が取られていなかったため、以下のことを行いました。

  • 記事の監修者を明記
  • 具体的な根拠や資料等を必ず掲載
  • 医療従事者だからこそわかる一次情報を入れる
  • SNSへの投稿
  • Googleビジネスプロフィールに掲載

SEOの対策だけでなく、これらのアクションは読者の信頼にもつながる可能性があり、ひいてはお問い合わせにつながる確率を高めることができます。

施策から得られたデータ

1年かけて改善し、ホームページへのサイト訪問者数、ブログ経由のコンバージョン数を前後比較してみました。いずれも1年間の合計から平均を割り出していますが、以下のように変化が表れました。

変更前変更後
月間平均サイト訪問者数約11万約33万
月間コンバージョン数–変更前の7.7倍

※正確なサイト訪問者数、コンバージョン数は記載できないため、表現を調整しております。

得られたデータを基にした考察

あくまで今回のケースでの結果のため、すべてのケースに当てはまるわけではないですが、このような結果となりました。この結果をもとに、以下のように考察しました。

検索上位が高くてもコンバージョンにつながるわけではない

結果的に、全体の7割以上の記事が狙っているキーワードで検索結果1ページ目に表示され、多くのユーザーが訪れるようになりました。しかしサイト訪問者数が増加してもコンバージョンが大きく向上するわけではなく、読者を次の行動へと導く設計がされている必要がありました。

読者を次の行動へと導き、コンバージョン率の改善をするためには、CTA(※)と呼ばれるサイト内のボタンなどにも工夫をする必要があります。

※CTAとは…「Call To Action」の略で、日本語で直訳すると”行動喚起”という意味です。Webサイト内でユーザーをコンバージョンへと誘導する要素です。

以下の記事では、別医院の事例ですがコンバージョン率改善に向けたCTAの検証を解説しています。コンバージョン率に課題がある方は、こちらも合わせて参考にしてみてください。

”病名”ではなく”悩み”に焦点を当てることでお問い合せにつながる

病名を起点とした記事と、悩みを起点とした記事の両方を制作しましたが、コンバージョン数においては後者の記事が圧倒的に多い結果となりました。

医療関連の検索キーワード調査をすると、悩み関連キーワードよりも、病名関連キーワードの方が検索ボリュームが大きい傾向があります。

その場合、多くの方は、検索ボリュームが大きいキーワードを選びがちです。しかし今回、悩みや症状に関するキーワードを選び、記事にした方がコンバージョン率が上がりました。

さいごに

医療関連のブログは「健康」に関わる内容ですので、Googleからの評価も厳しくなる傾向があります。そのため医療関連のブログからのお問い合わせを増やす場合は、専門性、具体性、信ぴょう性などさまざまな基準で、品質を上げなければなりません。

また今回の検証結果でも、お問い合わせが多かった記事はこれらの情報が充実している記事ばかりでした。もし医療関連のブログをこれから始める方や現在行っている方にとって少しでも参考になれば幸いです。

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